ちょっと紹介。。
【臨床教育学入門 河合隼雄著】
私の占星術を使ったカウンセリングは、基本となるものも師もなくて、初めから35有余年セッションの現場で培ってきたもの。
その道すがら、河合隼雄さんの著書に出会って、ユング派的というか河合流というか、臨床心理の現場からのマインドと智慧の多くを彼の本から学んできました。
河合さんに会ったことはなくて残念だったけど、とても勉強になるので今でもあれこれ読みます。
この「臨床教育学入門」は1995年に出たもので、つい最近になって読みました。本当に素晴らしい内容です。
主知的でなく、観念的でもなく、学校という現場や子どもたちという現場に身を置いて、共に悩み苦しみながら、道を探してゆくこの努力の数々には、大いに参考になるところ満載で、カウンセリングする者として、子どもと向き合う大人として、まだまだ何度も読み返すでしょう。
*
この本が出版されて30年近くが経ちます。
2020年で24刷なので、どのくらい多くの教師や教育関係、子どもに関わる人たちが読んできたことでしょう。
でも、それにしては、この日本の教育事情はひどくなるばかりなのは何故なのか?
また、自分の心理占星術の神髄は、クライアントの方々や講座生徒の皆さんから学んできたことばかりなので、その意味では「臨床占星術」と言ってもいいのかな?という思いも湧いてきました。
というのも、私は古典でも現代でもなく、今目の前で、今この社会で、この時代で生きている人たちに響くことのできる「生きた占星術」を使うことを目指しているので、まさに「臨床」と言える気がしています。
子どもたちに関わる方々、教育や学校に関わる方たちのみならず、対人相談職にあるカウンセラーやコーチ、占術家などの方々にとっても、かなり有益で有効な視座とマインドを学べる本だと思います。
「臨床教育学入門 」河合隼雄著
(シリーズ子どもと教育 子どもと教育について学ぶ)
1995年岩波書店刊
https://www.iwanami.co.jp/book/b259295.html