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旅をしているという実感。
「旅しているなぁ」と実感するタイミングが幾つかある。
重いバックパック背負って、宿を探している時。
リキシャーとかオートバイクのおじさんと値段交渉する時。
ドミトリールームで外国人と話している時。
列車やバスから日本ではあり得ない景色をぼーっと見る時。
人それぞれ、様々に「旅しているなぁ」と感じるだろう。
最近僕は、夕日を見るとそれを感じるようになった。
というのも日の沈み方は国よって様々だからだ。
太陽は東から西へ、それはどこでも同じ法則だ。
しかし、太陽が沈む時にそれに照らされ、染まる空、
それはその地域の気温や湿度に大きく左右されるだろう。
僕がべトナムで見る夕日は少し日本のそれとは異なっている。
太陽と空の化学変化。
どのような条件でどのような空の色になるのか、知らない。
そもそも僕らの色彩感覚は人によって様々であり、
僕の青色が貴方の青色と一致するとは限らない。
しかしながら、僕らは夕日に染まる空に心を動かされる。
僕らが夕日を見るとき、僕らは刹那主義者である。
その一時に未来も過去もなく、その一点の美がそこにはある。
僕らは生きているというよりも生かされている、
その自明の理を一点の美に直面することで実感する。
朝日が空を染める。
ここに載せた２枚の写真は朝日。
こんなに朝日に染められた空を見るのは初めて。
太陽、空、それらは日本でも見られる存在、
でも違う場所で違った側面を見せてくれる。
簡単な発見で旅は楽しくも、つまらなくもなる。
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