いつもブログをご覧になっていただいてありがとうございます。
今日は私の学習参考書についてお話ししたいと思います。
題して「なぜ私が東進ブックスさんばかりで参考書を出しているのか」です。
これは
「東進ブックスさんの印税がとても良いから」
ではありません。
印税率については良いか悪いかについては、申し訳ありませんがお話を避けさせていただきたいと思います。
私が学習参考書を書く理由は、印税ではありません。
世の中にはたくさんの作家の先生方がいらっしゃって、作家というお仕事で生計を立てていらっしゃいます。
それに対して「学習参考書作家」と言う言葉は聞きません。
言い換えると学習参考書の印税で生活している方はほとんどいらっしゃらないのではないのかと言うことなのです。
私は、一応学習参考書の印税で生活することができますが、日本史で学習参考書の印税で生活なさっている方は、いても数人ではないかと思います。
こういうことを言うとこれからこの業界を目指そうとしている若い方にとって夢のない話になってくるのかもしれませんが、実際これが現実です。
ただ私くらいのポジションにつけば十分にそれも可能です。
私レベルでもできることですので、それを考えると、とても気が楽になるのではないかと思います。
前置きが長くなってしまいましたが、私が学習参考書を執筆するそもそもの理由は、
「授業を受けている生徒さんの家庭学習のサポート」です。
せっかく私の授業を受けてくださっていても家庭学習の方法が悪ければ思ったように成績が伸びません。
だからといって私が皆さんの家庭に乗り込んで皆さんの家庭学習について管理することはできません。
そこで登場するのが学習参考書なのです。
「一問一答」は、授業で習った内容のチェックに使ってもらいたい、絶えず自分がわかっていない用語が明確になった状態にして家庭学習に臨んでもらいたいと言う思いで作りました。
「なぜと流れがわかる本」は、私の授業を受ける前の予習にあたる教材として考えました。また授業を受けた後、授業でやった流れについて忘れてしまったときに思い出してもらえるようにするためや、ノートを見ながら授業の内容が再現できるようにしてもらうための手助けとしてつくりました。
このような形で私が東進ブックスさんで世に問うている参考書は全て私の授業を受けてくださっている生徒さんの家庭学習のお供になるものと言う位置づけで記されています。
もちろんそれだけでは学習参考書としては採算ベースには乗らず、学習参考書を作らせていただけません。
ですから私の授業を受けていない生徒さんにも使い勝手が良いように改良をして販売する形となっております。
授業をやっているといろいろな方からいろいろな質問をいただきます。
その質問のひとつひとつが宝になります。
こういうところでつまずいているのであれば、こういう家庭学習用の教材が必要であろう。
こうやっても伸びないのであればこういう家庭学習の教材を使ったら良いのではないか
もちろん市販の参考書を進める事も方法かもしれませんが、私自身市販の参考書は全くと言っていいほど読んだことがありません。
嘘だと思うかもしれませんが、かの有名な実況中継ですら1度も読んだことがないのです。
一般的に本を出版する場合は類著を並べて会議をしたりしますが私は一切それをしません。
私の家の本棚には私が書いた以外の学習参考書はございませんし、私は他の参考書でマーケティングリサーチをする事はしません。
私はあくまでも、
成績伸びない生徒さんがどこでつまずくのか、
出題されている入試問題を解くためにはどのような学習をすれば良いのか。
この2点だけを見て学習参考書を作成しております。
おかげさまで今年も3冊学習参考書の執筆があります。
企画段階でこれから動こうとしている物も4冊ほどあります。
それらは全て、皆さんのつまずいている姿と、大学から出題される入試問題が解けるようにすると言う目的のみで作っております。
理由は簡単です。
私たち講師の目的は
受験生の実力をつけること
入試問題が解けるように指導すること
この2点だけだからです。
むしろそれ以外のものは全く不要であると考えております。
追伸
私の書いた参考書しか学習参考書を置いていないと言いましたが
2つだけ例外があります
研文書院さんの『大学への日本史』と山川出版さんの『詳説日本史研究』です
こちらについての話はまた別の機会に行いたいと思います。