大分前に拝見したのですが、

書こうかどうか逡巡しておりまして…


10時55分に到着して、

あわてて、一幕目

「操り三番叟(あやつりさんばそう)」を。

翁と千歳の出からというのは、

久々なんで、楽しみにして拝見。


後見の松也クンが行儀が良くって良かったです。

あっ、別に松也クンがイケメンだからってわけじゃないのよ。(なぜオネエ言葉???)

彼はお父様を亡くされてから、

本当に実力を上げております。


「操り三番叟」の後見は、10年以上前に、

シンガポール公演で、

芝雀さんがなさっていたのが、

今でも印象に残っています。

その時の三番叟は、京蔵さんでした。


「野崎村」は、事情があってパスして


続いては、「身替座禅」

新悟クンの小枝が良かったです。

実力があります。

今、20代以下で金谷俊一郎が注目しているのが、

松也クン、新悟クン、そして七之助さんですね。

今回は、全員が拝見できて嬉しかったです。


最後は、

宮藤官九郎さん作・演出の

「大江戸りびんぐでっど」

書くか書かまいか逡巡していたのは、

こちらでして…


私自身、官九郎さんには、

思いっきり、今の歌舞伎を壊して、

新しいモノを作って欲しいという、

大いなる期待をしました…。


ただ、あくまでも私の感想ですが、

「壊すと置き換えるは別物じゃないかな?」

って思ったのです。


確かに完成度の高いお芝居なのかもしれませんが、

私には、小劇場のお芝居を、

(ギャラの高い)歌舞伎役者さんにやらせているだけなのでは

といった印象でした。


私自身、すべての公演において、

しっかりとした目を養うといった大げさな意味ではありませんが、

とにかく「自腹で見る」ことを心がけております。

今回も、16,000円払いましたが、

申し訳ないのですが、

いつもとは違って16,000円の価値を感じませんでした。


これはひとえに私が、

官九郎さんが「歌舞伎」という素材をどう料理するかに

期待していただけかもしれません。


官九郎さんは

「歌舞伎」という素材を料理せずに、

「役者」という食材(失礼!)を、

使ってまったく違う料理を出してきたという印象を受けました。


「派遣」風刺にしても、

プロレタリアート演劇とかと比べると、

切実感がなかったですね。

やはり、演出家・役者さんすべてが、

裕福な皆さんだからでしょうか。


周囲の評価も色々だそうですが、

官九郎さんには今一度歌舞伎座に戻っていただき、

今度こそ、

「歌舞伎を壊して」

いただきたいと思いました。


でも、役者さんは、さすが役者さんですね。

その中でも皆さん、楽しませようとして

ものすごく頑張っていらっしゃいました。


これだけのレベルの役者陣がいる限り、

歌舞伎は安泰だと思いました。


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「越乃松露」

朝露をイメージしたお酒。

飲みやすかったです。

キリリと冷やして