訪問日:2021-07-13,14

 


姥湯温泉「桝形屋旅館」吾妻連峰の北側、標高1300Mの奥深い谷間に位置する秘湯ファン垂涎の一軒宿です。
開湯450年、現在の当主は17代目という老舗宿。以前は湯治客や登山客主体の山小屋といった趣でしたが、近年はほとんどが観光客で建物も2008年に改築されて快適になりました。「日本秘湯を守る会」会員。

アプローチは東北自動車道 福島飯坂I.Cより約一時間ですが、板谷峠からはクルマ一台分の林道を、さらに滑川温泉からはスウィッチバックを含む急斜面の道路を登らなければなりません。
よくこの行程が困難と話題になりますが、全線舗装の上以前と比べて諸所かなり改善されており、難易度はいうほどではなくなりました。

 

 

険阻な岸壁を背負う宿

 

 

駐車場からは200メートルを徒歩で登りますが、荷物は頼めばリフトで運んでもらえます。
部屋は一、二階に13室、全室ウォッシュレット式トイレ付。深山の秘境とは思えないほど設備は整っています。

 

駐車場から宿までは徒歩で

 

荷物はリフトで

 

 

二階客室

 

風呂は建物の二階に男女別内風呂が、表の露天風呂エリアに混浴露天風呂が大小二箇所、女性専用露天風呂が一箇所。
ただし混浴大露天風呂は朝晩二回、女性専用タイムが設けられています。
むき出しの岩肌と屹立する断崖、源泉の白い煙が噴き出す湧出口を見ながらの入浴は素晴らしく、正に温泉ファン憧れの浴場でしょう。

泉質は単純硫黄泉51.1度、pH2.5、湧出量300L/分、自然湧出の完全かけ流しと文句のつけようがありません。
露天風呂は6:00-22:00、内湯は終日入浴可能。

 

露天風呂エリアへ

 

混浴大露天風呂「姥の湯」

 

 

 

混浴露天風呂(小)

 

女性専用露天風呂

 

内湯

 

部屋に運ばれてくる夕食は山形の郷土料理中心の好ましいメニューです。
提供時間だけは夕食5:30、朝食7:15と山小屋時間ですが、内容は一般旅館と比べてなんら遜色はありません。
まあ宿泊料金も一般的な山小屋の1.5-2倍ですから当然ではありますが。
鯉の甘煮、芋煮、山菜、山形の「だし」、追加料理のカジカの唐揚げなど郷土料理が盛りだくさんで嬉しい食事でした。

 

夕食膳

 

蕨(わらび)煮物・野蕗酢味噌

山形の「だし」・コシアブラお浸し

 

 

米沢「冨久鶴・雪国慕情」純米吟醸

 

鯉と紅鱒のカルパッチョ

 

身欠き鰊と山独活、野菜の煮物

 

カジカの唐揚げ(別注)

 

山形名物「芋煮」

 

大好物・鯉の甘煮

 

米沢牛のしゃぶしゃぶ

 

食事とデザート

 

朝も早朝から露天風呂三昧、チェックアウトギリギリまで絶景の濁り湯を堪能しました。

 

霧に包まれた朝

 

霧の露天風呂

 

朝食膳

 

姥湯温泉「桝形屋旅館」公式HP
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