訪問日2020-01-20,21,22
母を連れて伊豆畑毛に連泊湯治に来ています。
韮崎に近い畑毛温泉は400年以上の歴史を持ち、効能豊かな国民保養温泉として伊豆を代表する湯治場のひとつです。
かつては近隣の奈古谷温泉を含めて10軒近くの旅館が営業していましたが、現在は3軒のみになってしまいました。中でも一番大きな「大仙家」は前身の「榮家旅館」が大正10年創業という歴史ある宿で、現在は50件以上のホテル・旅館を全国展開するHMIホテルグループの一員となっています。
畑毛温泉は泉温30度のラジウム泉。私の大好きな温泉のひとつで、湯治は夏場はやはりラジウム泉の増冨(たまに下部)、冬場は畑毛と決めています。
伊豆畑毛温泉「大仙家」
ロビー
ラウンジ
部屋は和室13室、洋室33室、四階エレベーター二台。
今回は高齢者同伴ということで洋室を予約。三階で富士と狩野川を望むロケーションです。
三階洋室
部屋から富士が
早速風呂へ。
ぬる湯で著名な畑毛温泉の源泉はアルカリ性単純温泉30度、湧出量毎分600リットルという豊富な湯量を誇り、湯治効果の高いラドンを含有する好泉質です。
加えて当館は「大仙の湯」という独自源泉(ナトリウム硫酸塩温泉35度)を持ち、温度の異なる2つの湯を交互に利用できるという、ぬる湯ファン天国です。
他に両源泉の混合泉を加温した高温泉浴槽と露天風呂(いずれも40度)に屋外サウナも完備。
どれも循環・塩素消毒ありですが、豊富な源泉が常に注ぎこまれ、オーヴァーフローしているのでそれほど神経質になることはないでしょう。
また嬉しいのは耐水性の文庫を脱衣場に設置、世界の名作を読みながらぬる湯に長時間浸ることができます。普通の温泉なら眼鏡が曇るところですが、ぬる湯ならその心配は無用、老眼・近眼でも安心です。
以前は24時間入浴可のだったのですが、現在は朝5時から深夜1時までになりました。
結局二泊三日で一時間づつ11回、11時間の入浴。
男性浴場
源泉槽
混合泉加熱槽
源泉(左:韮山の湯、右:大仙の湯)
混合泉露天風呂
耐水性文庫本
部屋からの夕暮れ
レストランでいただく夕食は、もちろん二日間日替わりの内容で提供されます。
ただし以前は低料金にしては驚くほどの内容でしたが、この数年間で若干レヴェルダウンしたのが残念。それでも伊豆にあって、一泊税込約一万円という宿泊費の食事としては充分でしょう。
食前酒:ライチ酒
前菜:胡麻豆腐・いくらとろろ・合鴨ロース
海老・花百合根蜜煮
御椀:蟹真丈
冷酒:あらばしり本醸造
造り:海鮮盛り合わせ
台の物:牛肉陶板焼き
蓋物:金目鯛桜道明寺蒸し
揚物:鰆唐揚げ
食事:伊豆山葵御飯
デザート
二日目の食事
朝の富士
朝食膳
昼食(カレー・親子丼・温令蕎麦から選択)
三時の抹茶(料金内)
陶芸窯も併設、教室や作品販売も
今回の「連泊プラン」は二泊五食付きで税込約二万円という破格の宿泊費。
しかもチェックイン14:00、アウト12:00(通常プラン11:00)というロングステイです。
ゆっくりと湯治するにはもってこいの宿です。