訪問日:2016-1-26,27
 
 
畑毛は伊豆屈指の純然たる湯治場で昔から大好きな温泉地でしたが、お気に入りの「角萬旅館」が後継者問題で廃業してからは足が遠のき、近年では数年前に一度利用したのみでした。
そこで今回はホテル形式ながら評判の良い当旅館で連泊コースを選択し、こちらのぬる湯を思う存分堪能しようと計画しました。
 
 
 
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宿入口
 
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フロントとロビー
 
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ラウンジ
 
チェックインは通常2時ですが、そこはさすが湯治宿、1時間前の到着にも気持ちよく対応してくれるのは嬉しいところ。
上階の部屋からは富士山も望めますが、今回は温泉三昧ということで、眺望は二の次で浴場に一番近い部屋を予約。
それでも庭園の桜や狩野川も望め、木々に集まる鳥達のさえずりも間近に聞こえる落ち着いたロケーションです。
 
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部屋 
 
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部屋からの眺め
 
早速風呂へ。
ぬる湯で著名な畑毛温泉の源泉はアルカリ性単純温泉30度、湧出量毎分600リットルという豊富な湯量を誇り、特質すべきは湯治効果の高いラドン含有量が高いという点です。

加えて当館は「大仙の湯」という独自源泉(ナトリウム硫酸塩温泉35度)を持ち、温度の異なる2つの湯を交互に利用できるという、ぬる湯ファン天国です。
どちらも循環・塩素消毒ありですが、豊富な源泉が常に注ぎこまれ、オーヴァーフローしているのでそれほど神経質になることはないでしょう。
 
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大浴場
 
他に加温の高温泉浴槽、露天風呂(いずれも40度)に屋外サウナも完備。
また嬉しいのは耐水性の文庫を脱衣場に設置、世界の名作を読みながらぬる湯に長時間浸ることができます。
普通の温泉なら眼鏡が曇るところですが、ぬる湯ならその心配は無用、老眼の私も安心です。
結局二泊三日で一時間づつ11回、11時間の入浴。
24時間入浴可能なので深夜族でも時間を気にする必要はありません。
 
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露店風呂
 
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耐水性の文庫書架
 
夕食は基本食事処で頂きますが、一人500円追加で部屋食も可能。
内容は高価な食材こそ使っていませんが地の素材を活用した季節感溢れるコースで、宿泊料と伊豆という土地柄(平均的宿泊料が高設定)を考えれば湯治宿としては充分な内容です。
 
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食前酒(梅酒)と先付(うぐいす豆腐・いくら・天城山葵)
 
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前菜(地蛸桜煮・蕗旨煮・若筍木の芽焼・海老芋手毬寿司・三色団子)
 
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椀物(桜道明寺・青豆薄葛仕立て)
 
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向附(駿河湾地魚盛り)
 
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台物(和牛鉄板焼き)
 
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焼物(鰆柚香焼き・焼き蛤)
 
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油物(桜海老真丈・筍・南京・たらの芽)
 
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食事(筍ご飯・清汁・香の物)
 
 
 
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水菓子(羊羹とフルーツ二種
 
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朝食(バイキング)
 
連泊の二泊目は全く異なったメニューが供されます。
 
また連泊プランではラウンジで二回の茶菓サーヴィス(抹茶・コーヒーなど)に加えてチェックアウトも12時まで延長されます。
そしてスタッフのホテルチェーンらしいキビキビした接待(食事の仲居さんも含めて)と、清掃も行き届いて大変気持ちよく二日間を過ごすことができました。
 
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サーヴィスの茶菓(二回)
 
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二日目の夕食1
 
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二日目の夕食2
 
今回は利用しませんでしたがアロマ・スパやマッサージ室に加えて陶芸教室まで備えて長期滞在にも対応しています。
華美な施設や食事などはありませんが、本当に体を休めたい時、首都圏から近い湯治宿としてお勧めします。
 
 
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韮山の反射炉と桜
 
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韮山江川鄭の庭園
 
(畑毛(はたけ)温泉「大仙家」了)