訪問日:2012-10-18,19

 

*Yahooブログより移行時に手違いで消えてしまった記事の再現です。
宿は当時と大きな変化はありませんが、ご存知のとおり吾妻渓谷・河原湯温泉は八ッ場ダムの建設によって水没・移転し写真の景色は過去のものとなりました。
 

 

紅葉の美しさで知られる吾妻渓谷の手前を山間に入り、雁ケ沢川沿いの林道を1.5キロさかのぼると、深い林の中ににひっそりと佇む川中温泉が現れます。
林道の中途にある松の湯温泉「渓勝館」は豊富な源泉掛け流しで温泉マニア垂涎の宿として知られています。 


 

雁ヶ沢川とかど半旅館

 

昭和22年築の本館

「日本三大美人湯」の看板が掲げられた玄関

 

川中温泉は河の中から源泉が湧出するのでその名がついたと言われ、その歴史は中世以前にさかのぼるとか。 
しかし何度となく河の氾濫によって施設は流され、現在のかど半旅館が建てられたのは昭和22年ということです。

宿泊棟は古い本館と新館があり、風情ある本館か眺めの良い新館か迷いましたが、川が見える新館を選択しました。
 

新館客室

 

部屋からの眺め

 

風呂は露天風呂(源泉・加熱浴槽)、大浴場(源泉・薬湯・加熱槽)、男女別加熱槽があり、男女別以外は混浴で女性専用時間が設けられています。 
泉質はカルシウム─硫酸塩泉34.6度、毎分65リットル湧出、 熱交換方式による加熱もそう高温にせず、完全な掛け流しにしているのは嬉しい湯使いです。


「日本三大美人湯」というのは現代で言う「泉質ランキング」云々とは無関係で、1920年に鉄道院によって編纂された「肌を白くする温泉案内」に挙げられていたのが謂れだそうです。しかし顕著な特徴があるわけではありませんが、その名の通り美肌効果の高い温泉です。 
*「日本三大美人湯」:龍神温泉(和歌山)、湯の川温泉(島根)とこちら

 

ぬる湯の露天風呂は雁ケ沢川と赤く染まり始めた木々を眺めながら、一時間以上かけてゆっくりと入浴。 
特に朝日が差し込む朝方は気持ちが良く、そのままずっと浸かっていたい気分です。

 

露天風呂(混浴)

 

露天風呂(混浴)

 

大湯(加熱槽)

 

源泉槽(手前)と大湯(加熱槽)

 

男性用加熱槽

 

食事はリフォームされたばかりの食事処で頂きます。 
川魚・山菜を中心にした素朴ながら好ましい内容。 
最後に郷土料理「おっきりこみ」(太打ちうどん)が必ず供されます。 

 

夕食膳

 

鯉の洗い、山芋、牛蒡胡麻和えなど

 

岩魚塩焼き

 

上州もちぶた陶板焼き、蒟蒻刺身

 

郷土料理「おっきりこみ」

 

宿の横にある祠と観音像

 

川中温泉「かど半旅館」公式HP

 

帰りには紅葉で知られる吾妻渓谷、八ッ場ダムの建設有無によって運命を翻弄された河原湯温泉に立ち寄って次の宿泊地に向かいました。

 

吾妻渓谷

 

吾妻渓谷

 

川原湯温泉共同浴場(移転)

 

以前宿泊した「ムササビの宿」山木館(移転)

 

重要文化財「富澤家住宅」

 

囀石の大モミ

 

(川中温泉「かど半旅館」了)

 

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