訪問日:2012-10-10,11
修善寺温泉の老舗「湯回廊 菊屋」のご紹介です。
創業360年、夏目漱石が大病を患った折(「修善寺の大患」)に滞在した宿として知られ、資料や写真も残されています。
創業360年、夏目漱石が大病を患った折(「修善寺の大患」)に滞在した宿として知られ、資料や写真も残されています。
菊屋のハイライト・中庭を望む回廊
ただし現在の実質経営は伊豆箱根を中心に北海道から九州までリゾートホテル「ラビスタ河口湖」など6施設、和風旅館19施設を展開する共立メンテナンス。
10年以上の赤字経営に加えて2004年秋の台風の被害で経営が逼迫した菊屋は、同社と20年間の賃貸借契約を締結して運営は一任する形となりました。
10年以上の赤字経営に加えて2004年秋の台風の被害で経営が逼迫した菊屋は、同社と20年間の賃貸借契約を締結して運営は一任する形となりました。
その後露天風呂付き客室やレストランを新設、客室係りを廃するなど近代化・経営合理化を敢行して6年、収支も改善されて「風格とモダンが融合した、時を旅する宿」として人気を博しています。
宿入り口
ロビー1
ロビー2
川を渡って本館へ
通路から川を望む
ラウンジ
浴衣を選んで
今回は露天風呂付き離れ「草庵」に宿泊。
居間・寝室と中庭を望むウッドデッキ・露天風呂からなる贅沢な造りで、今回は「らくだ倶楽部」のスペシャルプランとして12時のレイトチェックアウトです。
部屋風呂は檜造りでアルカリ性単純泉61度の源泉掛け流し。
居間・寝室と中庭を望むウッドデッキ・露天風呂からなる贅沢な造りで、今回は「らくだ倶楽部」のスペシャルプランとして12時のレイトチェックアウトです。
部屋風呂は檜造りでアルカリ性単純泉61度の源泉掛け流し。
離れ「草庵」
部屋
到着時の茶菓
ウッドデッキから中庭を望む
部屋付き露天とウッドデッキ
部屋付き露天風呂
寝室
一服したら歴史を感じさせる回廊から中庭の風情を楽しみながら露天風呂へ向かいます。
中庭
回廊から中庭を望1
回廊から中庭を望む2
館内1
館内2
館内3
館内4(療養で滞在した漱石の資料)
そして露天風呂に到着。
こちらも庭園と中伊豆の山々を借景にした風情あるもので、ぬる目の湯にゆっくりと浸ることができます。
また歴史を感じさせる石造りの内風呂は二つあり、男女日替わりの交替。
その他貸切(無料)の露天風呂が二つ、やはり貸切の内風呂が二つと入浴施設は充実しています。
また歴史を感じさせる石造りの内風呂は二つあり、男女日替わりの交替。
その他貸切(無料)の露天風呂が二つ、やはり貸切の内風呂が二つと入浴施設は充実しています。
いずれも泉質は部屋風呂と同じアルカリ性単純泉61度ですが、循環・加水有りということでやはり掛け流しの部屋風呂を中心に利用することになりました。
露天風呂
貸切露天「黎明の湯」月
大浴場「菊風呂」1
大浴場「菊風呂」2
家族風呂
食事は個室食事処で頂きます。
伊豆の山海の幸をふんだんに盛り込んだ季節感あふれる料理で、一品加わる洋皿も好評とのこと。
またその洋皿、台の物、煮物、食事のメニューが2~3種類から選択できるのも嬉しいサーヴィスです。
(写真はそれぞれ2種類づつ掲載、どちらか一人一品の選択です)
味・盛り付け・量ともに充分満足させていただきました。
加えて健啖家には夜食のラーメンも無料で振舞われますが、年配者にはちょっときついか。
食前酒(林檎酒)と先付(海鼠ポン酢)
前菜(牛ヒレと生麩の二色田楽・スモーク鮪パイン・
せり胡麻和え・菊華丸十・河豚塩辛・柿チーズ)
先椀(白子沢煮椀)
造り(金目・間八・真鯛)と天城山葵
地酒「あらばしり」
台の物・選択1(油ぼうず柚庵焼き)
台の物・選択2(桜海老真丈と河豚の唐揚)
洋皿・選択1(中伊豆水系・天子のパイ包み焼き)
煮物・選択1(カサゴ唐揚げ、フカヒレ餡かけ)
煮物・選択2(穴子と海老芋、蟹餡かけ)
夜の庭園1
夜の庭園2
朝食膳1
朝食膳2
歴史ある宿の風情は充分残しながら、通常の中居や部屋食を廃して無料貸切風呂や洋皿食も加えた選択性の食事など、新しいサーヴィスを取り入れた経営方針は今のところ好評の様子です。
これからの時代の老舗宿の経営方針のひとつの方向を示す好例といえるでしょう。
これからの時代の老舗宿の経営方針のひとつの方向を示す好例といえるでしょう。
(「湯回廊 菊屋」了)