本日、５月３日…憲法記念日を迎えました。
本年は、現行の日本国憲法が制定されてから、７０年の節目の年にあたります。
以下は、本日の憲法記念日に際し、我が自由民主党が発信した党声明です。
憲法記念日にあたって
平成29年5月3日
自由民主党
本日、憲法記念日を迎えました。
本年は、現行憲法が施行されて70年の節目の年にあたります。この間、わが国は不断の努力で平和と繁栄を築き上げ、国民主権、平和主義、基本的人権の尊重という基本原理は普遍的価値として国民のなかに定着しています。一方で、わが国を取り巻く情勢は70年間で大きく変化しており、時代の変化に即し未来への責任を果たしていかねばなりません。
憲法施行70年という節目を契機に、新しい時代の理想の姿を描き、憲法改正に向けた道筋を鮮明に示すことは、国民各層の願いであり、こうした認識のもと、衆参両院の憲法審査会等で議論を深め、各党とも連携を図りながら、憲法論議を加速させてまいります。
憲法改正は国民投票において国民の過半数の賛成が必要であります。このため、憲法改正への理解促進と国民各層の幅広い合意形成に向けた活動を、これまで以上に党を挙げて取り組んでまいります。今後とも多くの国民の皆様のご理解ご参加を頂きながら、わが国の未来は私たち一人ひとりの国民が自らの手で切り拓いていくという気概を持って、憲法改正に向け全力で取り組んでまいります。
今年に入ってから、特に激しくなってきた、北朝鮮による核開発や弾道ミサイル実験などの挑発的な行動は、我が日本国において大いに脅威を感じています。
また、中国の軍事力増強や、海洋における活動の拡大・活発化、国際テロ組織の活動の活発化、韓国との竹島・領有権をめぐる問題、ロシア極東における軍施設や装備増強などなど、日本を取りまく安全保障環境も目まぐるしく変化しています。
一方で、近年我が国で発生した未曾有の災害など、大規模自然災害等を鑑みると、緊急事態条項を設けることは喫緊の過大だと考えますし、参議院選挙における【合区】という問題を解消するためにも、憲法改正が必要であると感じています。
立憲主義に基づき、民主主義や基本的人権という普遍的な価値は、現行憲法下でもしっかりと守られ、我が国の地域社会においても根強く存在する基本原理となっていますし、これらのことは誇るべきことであります。
しかし、前述のように、社会生活において、歪みが生じてきていることも現実のこととして受け止めるべきだと思います。
憲法の議論において、護憲か改憲かの単純な議論ではなく、高度経済成長や第四次産業革命によって時代が進化し、目まぐるしく社会環境が変わっているのに、７０年の長きにわたって一度も憲法が改正されていないことで、不具合が発生してきていることを考えるべきだと思います。
より素晴らしい民主主義の環境を整え、より良い社会生活を実現するために…という観点で、憲法の改正を目指す議論が具現化されることを願っています！
過日、中曽根康弘・元首相が発したお言葉が、印象に残っています。
「憲法改正はその内容にもまして、国民参加のもとに国民自らの手で国民総意に基づく、初めての憲法を作り上げるという作業であることを自覚するのであります」
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