ナバホ族が第四世界に現れた際、聖なる人は皆、この世界でディネの人が生き残れるか心配だった。
そこで聖なる人は、Changing Woman変化の女を呼び、Spider Woman蜘蛛女に助けを求めるように言った。蜘蛛女にはディネの人を助ける特別な力があった。
聖なる人はChanging WomanをSpider Womanの家へ送った。Changing Womanは地面の小さな穴にやって来て、穴を覗き込んだ。
突然、地面の埃っぽい深みに落ちていた自分に気づき、部屋の向かいのたくさんの織器の一つにSpider Womanが座っていた。
虹色とトルコ石、白貝、アバロン貝、黒ジェット石の色合いのシルク織りの美しいデザインの敷物が置かれていた。
誰のために織っているのかと聞かれたSpider Womanは答えた:あなたがいらっしゃるのはわかっていました。
この日のために織ってきたのですよ。
私の孫に伝わるように、あなたに織り方を教える準備が整いました。
Spider WomanはChanging Womanに織り方を教え、織る際に必要な道具を全て与えた。
敷物は4日以内に完成させる必要があるとSpider Womanは言った。
Changing Womanはそれは無理だと思った。
Spider Womanが櫛を取り、今まで聞いたことがない神聖な織り曲を歌いながら、心臓の鼓動のリズムに合わせて織り始めるのをChanging Womanは見守った。
Spider Womanの様子を見ていると、単純で励まされ、4日以内に織れる気がしてきた。
敷物のデザインや織ることが難しくなってきたため、Changing Womanは辞めたくなったが、Spider Womanは辛抱強く、彼女の忍耐力を確かめるよう、織り間違いを許した。
2日目になるまでにChanging Womanのフラストレーションが高まっていた。
「織ることを諦めてしまえば、あなたの人生を楽しむことも、人生の繁栄をも失うことになるわ」とSpider Womanは諭した。
3日目になるまでにChanging Womanは織ることを諦め道具を投げ出していた。
何もすることがなくなった彼女は眠りについた。夜遅く、絶対に眠りにつかせない、という声が聞こえてきた。
永遠に空腹になるだろうと。
Changing Womanは注意深く耳を澄ますと、悲しい歌を歌い、泣き、囁く声を聴いた。
よくよく聞くと、自分のことを歌っていることが分かった。
外に出ると声の主が分かった。
近くによると、声の主は織り道具だった。
彼女は気づいた。
あらゆるものには命が宿っており、命を粗末にすれば、人生を楽しむことはできない、と。
Changing Womanは恥ずかしくなり、道具を拾い、Spider Womanの家に戻っていった。
Spider Womanは彼女を慰め言った:さあ、特別な贈り物を授かる準備ができたようですね。これを人間だと思い、大切にしなさい。あなたの助けとなるでしょう。
Spider Womanは魔法の力で東に向かい手を振ると、2匹の雄と雌の羊が立っていた。
東から現れた白い羊は希望を、南のトルコ石は誠実さ、西の茶色は繁栄、北の黒は尊厳を表すとSpider Womanは告げた。
Spider Womanは織り器のもとに戻り言った:織物を続け、太陽が昇るまでに完成させなさい。
4日目、ちょうど太陽が昇る前、Changing Womanは織物を完成させた。
Spider WomanはChanging Womanに羊毛の刈り方、梳き方、回し方を教えた。
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伝統によると、織器の各部品には宇宙との関連がある。
ナバホ族の社会では、女性が羊を育て、毛皮を刈る。
今日では男性が刈ることの方が多い。
最初のころのナバホ織物は、スペイン人が南西部に持ち込んだナバホ・チュロの毛皮を使っていた。
毛皮は天然の野菜ージュニパー、チョークベリー、オプンティア、ヒエンソウ、ナバホ茶、野生の梅の根などーで染色される。
染色物のいくつかはペンシルバニアで作られ、Germantownと呼ばれている。
模様は世代世代に受け継がれ、教えられ、記憶されてきている。
書面による記録は残っていない。
(出所:Journeying to the Goddess)





