今日はお仕事がお休みだったので、冷食だらけの「手間抜き弁当」もお休み。
今宵、妄想話し+レシピの「秘密の悪女キッチン」をお楽しみくださいwww
>過去にアップした記事に、加筆修正を施しております。
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先週末。
前々から気になっていた、家から1つ向こうの駅前の住宅街の、イートインスペースがあるパン屋さんに行ってみた。
開店直後だというのに、イートインスペースには、すでに先客がいた。
窓辺のカウンター席の端に座っていたその人は、コーヒー片手に単行本を読んでいた。
パッと見たところ、同世代といったところだろうか。
窓から降り注ぐ陽の光が気持ちよかったけれど、紫外線が気になるから、壁際のテーブル席に腰を掛け、店内に貼られている、絵本に出てくるような優しい絵が添えられたパンの紹介のポップを見ながらパンをかじっていた。
すると、カウンター席の端に座って本を読んでいた男性が、私の方へやってきた。
「あのぅ、すいません。もしかして?」
その人は、私の名前を口にした。
大学を出てすぐに勤めた会社で付き合っていた人だった。
部署は違ったけど、同じフロアだった。
「あ。」と、一言しか出てこない私をよそに、
「隣、いい?」。
そう言うと、私の返事を聞くこともなく、自分の荷物だの、マグカップだのを持って私の目の前に座った。
その人は、矢継ぎ早に、私が寿退社した後の会社のことや、自身の最近のことなんかを話した。
15分ほどだろうか。彼の独壇場だった。
「で、今は、この辺に住んでるん?旦那さんの転勤で、会社、やめたんやんな?」
その質問には答えたくなかった。
あえてスルーして、彼に尋ねた。
「ねぇ。一つ、聞いていい?」
「何?オレに答えれることやとええけど」
「“お前は一人で生きていけるやん”って言って、私のもとを去ったやん?
なんで、私は一人で生きていけるって思ったん?」
別れてからこの瞬間まで、ずっと心に引っかかってたことだった。
その人は、伏せ目がちに、こう言った。
お前のこと、すごい好きやったよ。
ぶれない目標があって、それめがけて、いつも前向いて。
壁にぶち当たりながらも進んでくお前のこと、
まぶしいって思うこともあったし、誇らしく思う時もあった。
お前がいてくれたから、仕事、頑張れたし、
お前の笑顔が見たいから、いい男でいようって思ってた。
そんな自分が好きでもあった。
けどな。
付き合っていくうちに、お前には、仕事の愚痴や弱音を吐けへんな、って。
女のお前が口にせぇへんのに、男のオレが言えへんわ、かっこ悪いやん、って。
お前に甘えることが出来んかった。
お前に弱いところ見せたら、「何、言ってんの!男やろ!」って、背中叩かれて終わりなんやろな。オレの気持ちに寄り添ってくれへんねやろな、って。そんな風に感じたんやん。そしたら、なんや疲れてしもた。
それに・・・。
その人は、単行本の表紙の端を指で触りながら、言おうか、言うまいか、迷っている様子を見せた。
「それに?」
水を向けてみた。
一緒に買い物行った時、「これ、めっちゃ可愛い」って、お前が言うたメガネケース、覚えてるか?
「覚えてる。それが?」
買うたるわ、って、言うたら、「ありがとう。気持ちだけもらっとく」って、お前、自分で買うてん。
オレは、お前が気に入ったメガネケースをプレゼントして、お前の喜ぶ顔が見たかった。
おこがましいけど、オレやから、お前を喜ばせることが出来るっていう、、、何て言うんかな、、、自分の存在意義?価値?みたいなんを感じたかったんよな。
でも、お前は、そういうの、オレから奪った。それも、1回だけやあらへん。お前、いっつもそうやった。
付き合って、半年すぎた頃かなぁ。お前、「自分も働いてる、稼ぎがある。自分のもんやもん。自分で買うわ」って言うてん。
その時や。
あぁ、オレが出る幕って、何一つないんや。寄り添うとか、支え合うとかないんや。あくまでも、独立した個々なんや。それやったら、一緒におる意味ないやん。別れよ、って、思てん。
そんなこんなで、
「お前は一人で生きていけるやん」って言うた。
その人は、カップを手に取り、コーヒーを一口、飲んだ。
私も、コーヒーをすすった。
何も言葉が出なかった。
意外すぎる別れの理由だった。
その人と付き合っていた時、その人の重荷になりたくない・・・それだけを考えていた。
心配をかけたくなかった。
安心して。一人でそこそこのことは、たいてい出来るから。だって、大人だし。
そういうのを、態度で示していただけだった。
それが、裏目に出てたなんて。
「理由が知れて、スッキリした。ありがとう」。
視線を落としたままの彼の横顔にお礼を告げた。
「行くわ」。
席を立った私に、その人は静かに言った。
お前さ。ほんとは、人一倍、かまって欲しい、誰かが傍にいて欲しいタイプなんちゃうの?
素のお前を見せて欲しかったけど、そう出来ひん何かが、オレにもあったんやろな。ごめんな。
「・・・そうなんかな。いずれにせよ、過ぎたことやわ」
そう言い残して、一人、店の階段を下りた。
店から出て、夏の日差しが照りつける中、愛しい彼にLINEを入れた。
「会いたい」
すぐに既読がつき、
「どこにおるねん。勝手に部屋、入ったで。昼ご飯、あんたの好物、作ったある。冷めても美味しいやつー。早う、帰っといで」というリプライ。
「分かった。帰る。すぐに帰る」。
そう返信したら、
「走って、こけなや。気ぃつけて帰ってくるんやで」
こけんように、って・・・小学生か、あたしは。
小走りで駅に行き、電車に乗り込んだ。
あの人に、頭を撫でて欲しい、抱きしめて欲しいと言いたがる、素のあたしを見せていたら、どうなっていたんだろう。
今以上の幸せを手に入れていたんだろうか。
そんなことを考えてるうちに、電車が降りる駅に到着した。
ロングスカートの裾を踏まないように、スカートを少しつまみ上げて階段をかけ下りた。
誰とでもない。彼とじゃなきゃ、あたしは、幸せじゃない。そう思いながら。
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「秘密の悪女キッチン」(←命名︰友人)へ、
ようこそ♡
目の前で、美味しい!と言ってくれる人を眺めながら、背中でピースサインをしている・・・。
そんな光景をイメージして、
あたしは、レシピを考え、お料理をしています。
手の込んだお料理で、大好きな人の胃袋を掴むレシピは、他の先生におまかせして(←必要あらば、紹介しますよー)
「超カンタンやん!」
「洗い物、ほとんどないやん」
「この食材に、この味付け?!」
・・・などなどの【ひみつ】を散りばめた、
「手抜き」とも言えなくもない&副菜レシピばかりのあたしのキッチンですが、
あなたも、
大好きな人、大切な人の胃袋を、
このレシピで、鷲掴みにしませんか?(笑)
>ちなみに、鷲掴み実績、あり〼( *´艸`)
*レシピ作成、商品企画、雑誌掲載、テレビ出演などの依頼は、
アメブロのメーセージへお願いします。
お料理ゴト、させて頂きます!
🌷テレビ出演🌷
・https://youtu.be/L4VZBopMh2I