ぁ。ども…おこんばんちわ〜〜今日もお疲れさまです犬わん音譜


今日の昔ばなしは指差し

…なんか頑張るとこズレてないウシシはてなマーク



ほんじゃ〜〜口笛


「美作のあまんじゃく」(初回放送1983年2月26日)

語り(市原悦子)

あまんじゃく(常田富士男)

おなご(市原悦子)


岡山県の昔ばなしです。

依然YouTube貼り付けがエラーのため、もし動画をご覧の方はコチラのリンクからお願いします🙇‍♂️



むか〜〜し昔…美作(みまさか)に、いたずら者の「あまんじゃく(天邪鬼)」がおってな、あっちへ行っちゃ悪さし、こっちへ行っちゃ悪さして、村の衆の手を焼かせておった。

「べろべろべ〜〜っ!」
「おぎゃあ〜〜っ!」

「ほ〜〜れ、怖いだろ?もっと泣け!もっと泣け!」
「こら〜〜っ!また、そげな悪さしちょる!」
「フフフ♪また次の悪さしちゃる〜〜♪」


「フ〜〜〜っ!」

ガラガッシャーーン!


「こら〜〜っ、いたずらもんが、何するだ〜〜っ!」


あまんじゃくは、村外れの山ん中に1人で住んでおったからな、遊び相手もいる訳じゃねえ。

それで寂しくって、余計に悪さしちゃあ喜んでおったんじゃ。


この日も、あまんじゃくはあっちこっちで悪さして遊んじゃあ、鎮守さんの森へとやって来た。

すると…

「ふ〜〜ん…?」

そこで、あまんじゃくは、見慣れんおなごが柴を拾っているのを見つけてな…

「どこのおなごだ?フフフ…ひとつ、脅かしちゃろ♪」

あまんじゃくは、かわいらしいおなごを見て、早速いたずらを始めおった。

そして、何やら不気味な笑い声をあげた。

「ケケケ…ケケケ…」

おなごは、ふと手を止めて辺りを見てみた。

「気味の悪い声…何だろ?なんかおる…」

その不気味な笑い声は、まだ止まない。

「ケケケ…ケケケ…」

そこで、おなごは気づいた。

「は〜〜ん…あれが、おばさんが言っておった、いたずら者のあまんじゃくだな?知らんふりしてやろ…」

おなごは、あまんじゃくの相手をせずに、知らんふりして柴を拾っておった。

そこでようやく、あまんじゃくは笑うのをやめた。

「ちえっ…おもしろくねえ…」

「あまんじゃくめ…相手になってやらんから、諦めてどこぞ行きよった」

と、おなごは拾った柴を背負って、帰り支度を始めた。

ところが、あまんじゃくは…

「ケケケ…そんな簡単に諦めるもんかい♪」


このおなごは、隣村の者じゃったがな…

流行り病で、おっとうもおっかあも亡くしちまって、この村に引き取られて来ておったんじゃ。

あまんじゃくは、このおなごがかわいいもんじゃで、余計にいたずらしちゃろうと思うてな、おなごの後をずんずんついて行ったじゃ。


そして、おなごの住む家までついて行き、こっそり縁側の下に隠れると、いたずらの機会を待っておった。

あまんじゃくはそのうち、待ちくたびれて眠りこけてしまった。


やがて、夜も更けた頃…

家の戸が開く音で、あまんじゃくは目を覚ました。

すると、中からおなごが出て来て、何やら空を見上げて話し始めた。

「おっとう、おっかあ…今日はなあ、神社に柴を拾いに行ったんよ。そしたら、おばちゃんが話しとったあまんじゃくが出て…でも、平気だった。オラ知らんふりしてやった」

おなごは、こうして毎晩、星に向かってその日の事を話しておったんじゃ。

おっとうやおっかあは星になって、空におると思っておったでなあ。

「何を…ぐちゃぐちゃ言うとるんだ?」

あまんじゃくは暫く、その様子を不思議そうに見ておったが…

「ふ〜〜ん…そうか、あのおなごはどうやら、あの星が好きなんだな?よっしゃ!いい事を思いついた…ケケケ♪」


何を思いついたのか、あまんじゃくは大急ぎで、二上山(ふたかみやま)へ飛んで行くとな、てっぺん目指してスタコラ登って行った。

「ほいっ…ほいっ…」

二上山は、この辺りじゃ一番高い山じゃったからな…

てっぺんに登りゃあ、そりゃあもう、頭の上の星は、手え伸ばせば届きそうなぐらいに、いっぱいに輝いとった。

「へっ!この星は全部、いただきだい♪」


あまんじゃくは、おなごが好きな星を全部取って、意地悪しちゃろうと考えたんじゃ。

そこで、ピョンピョン跳ね飛んでみたが…

どうにも、星までは手が届かん。

「クソ!もう少しなんだがなあ?よ〜〜し…」

と、今度は何やら集め始めた。

「こいつを、撚り合わせて…と」

あまんじゃくは、ほうき草を集めて繋ぎ合わせると、長〜〜いほうきを作った。

それで、そのほうきを空に振り上げるとな…

星に向かって、振り回したじゃ。

「どうだ。コンニャロ〜〜っ!コンニャロ!…う〜〜んまだかあ?もうちょっと…」

それでも、星には届かんかった。

「ふ〜〜ん…いけん。よ〜〜し…こうなりゃあ、意地でも取っちゃる!」


あまんじゃくは、辺りの石をせっせと集めるとなあ…

背丈ほども積み上げて、そこに乗っかったんじゃ。

こうすりゃあ、星はもう目の前じゃ。

そんで、その石の台の上から、ピョンピョンと跳ね飛んで、星を掴もうとしてみた。

「いよっ!はっ!……あ〜〜…まだいけん…」

それでもダメ。


「それ〜〜落ちろ落ちろ!え〜〜いっ!」

それでもダメ。

「う〜〜ん…あんなそばにあんのに、どうして取れねえんだあ?よ〜〜し…勝負だ!」


あまんじゃくは、石の台から飛び降りると、今度は村へ駆け降りていってな…

大きな石を担いじゃあ、山のてっぺんへと運び出したんじゃ。

どんどん石を運んでな…

道端の石がなくなりゃ、今度は河原の石…

それもなくなると、石灯籠から…しまいにゃ、漬物に使っとる石まで全部、山へと運んだんじゃ。

「ほいっ…ほいっ…」

それで、あまんじゃくは山のてっぺんに、おっそろしいほど高〜〜い石の塔を積み上げた。

「ヒヒヒ♪今度あ、いいだろう…」

あまんじゃくはそう言ってな、高い石の塔を落ちんように、用心しいしい登っていった。

さ〜〜あ、もう星は本当に、鼻の先に光っておる。

「ヒヒヒ♪さあ、あのおなご…星を取られて、泣くぞ?」

いよいよ星を取ろうと…あまんじゃくは、塔の上からほうきを振り回した。

ところが、どうした事じゃ…

こんな高く石を積んでも、まだ星には届かん。

「え〜〜い何だい!どうして取れねえんだあ?コンニャロ!コンニャロ!」


そのうち、東の空がぼんやりと明るくなってきた。

コケコッコ〜〜!

「ひょ〜〜っ?夜が明けちまう…」

夜が明けてしまえやあ、星がみんな消えちまう。

あまんじゃくは、慌てて石の上を飛び上がったり叫んだりしてみたが、どうにも星には届かんかった。

「え〜〜い、クソ〜〜っ!」

と、その時…

「ひゃああ〜〜っ!」


あまんじゃくは、山のてっぺんから谷底に転がり落ちてしもうたが…

そんな事で、諦めるあまんじゃくではねえ。

「クソ〜〜!今度こそ見てろ〜〜っ!星をぜ〜〜んぶ取っちゃるぞ〜〜っ!」


それからというもの、あまんじゃくは毎晩毎晩、星取りに夢中になって、村へ悪さをしに降りて来なくなったという事じゃ。

二上山のてっぺんから谷底まで、ゴロゴロしている石はみ〜〜んな、あまんじゃくが転がした石だという事じゃ。

おしまい。



この昔ばなしを初めて見た小学生当時は、何となくあまんじゃくが空に向かってほうきを振り回しているシーンだけは覚えていて無気力

それ以外は、断片的にしか覚えていなくて汗うさぎ

改めて見直してみて、ナルホドこんな話やったんかと今思っていますウシシ

また、美作という場所も当時は知らなくて、自分の住む兵庫県と、そのお隣の鳥取県&岡山県との3つの県境にあると知ったのは、それからもう少し後になってからでしたねー

この話は、岡山県美作市に伝わる「あまんじゃくの星取り石」という民話が元になっているようですねニコニコ
ところで何でもええけど、このあまんじゃくさん無気力

なんか、途中で頑張るとこ間違ってないねーはてなマーク

まあええか…そのおかげで、村にイタズラしに行く事がなくなったんやったらウシシ

もしかしたら、今もまだ星取りに夢中になってたりしてねゲラゲラ笑い

やとしたら、もはや本末転倒ですな泣き笑い←まあ人に迷惑がかからなければ、むしろそのほうがええねんけどね😁

その、あまんじゃくが星を取ろうとして登ったといわれる「二上山」は、話の中では「ふたかみやま」と言っていますが、現在は「ふたかみさん」が正式名称のようですにっこり

そして、あまんじゃくが積み上げたとされる「星取り石」は、今も残っているそうですニコニコ



ところで、昔は人の言う事に反抗したり、素直ではない人の事を「あまのじゃく」と呼んだりしたけど、今でもそんな言い回し通じるんかなウシシ
類義語で「へそ曲がり」なんてのもあったけど、それも今や死語かしらん🤣


この話も有名かな…絵本にもなっていますしねにっこり

ただ「まんが日本昔ばなし」としては、この話がないのは残念ですねー


昔ばなしには他にも、あまんじゃく(天邪鬼)が出てくる話がいくつかあります指差し

私が初めて「まんが日本昔ばなし」の中で見た天邪鬼が登場する話は「七ツ石」という話でしたニコニコ
残念ながら、動画はどこを探しても見つからないんですけどね😅

いかにも悪そうな顔グラサン


訪問がボケるほど遅れております…毎度ゴメンやす昇天

では〜〜明日もご安全に〜〜照れ
おーきにです〜〜ほなね〜〜バイバイチュー笑音譜