え!盲腸が破裂寸前⁈ | あかねとでんでん

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CASK遺伝子異常症だったあかねの事と
あかねが大好きだったでんでんの旅の記録です

月曜日の午前9時。近所で独居している母から電話。

 

「昨日の夜中からお腹が痛くて寝られなかって、近所のかかりつけ医へ連れて行ってくれないか」とのこと。

 

82歳の母がこれまで経験したことがない種類の激痛で、今はだいぶ治まったけど鈍い痛みは続いているらしい。

 

近所のかかりつけ医というのは1次医療の開業医ですが、駐車場が狭い割に患者さんの数が多く、いつもめちゃくちゃ混んでます。歩いて2分ぐらいのところなので、「そこに行くんだったら車じゃ無理だから、お母さんの電動車いすを押して行く感じになるので、もし自分で行けるようだったら1人で行った方が早いんじゃない?」と言うと「じゃ、そうしてみる」との返答。

 

火曜日。

 

その後連絡がなかったので大したことがなかったんだなと思ってたら、同じく近所に住む義妹から「未だに痛むようだけど、病院には行ってない」とのこと。聞けば、月曜日の午前9時30分頃に一度受診に出かけたものの、コロナ対応かなんかで「何らかの症状がある方は電話連絡をしてから来るように」とのお達しがあって、一切の診療を受けることなく追い返されたらしい。

 

母はやや遠い開業医のところがかかりつけだったのですが、通うのが大変になったということで、先月からすぐ近所のこのかかりつけ医のところに変えたところでした。受付の人にしたらあんまり見たことがないから雑に扱ったのかも知れません。が、「お腹が痛くて痛くて・・・。ちょっと診てもらえませんか?」と訪ねてきている高齢者に対して、「そこに書いてますよね!」と強い口調で断る受付。ちなみに予約診は無く、HPにも電話してから来るようになんてことは一切書いてません。

 

ま、それはそれとして、じゃあ明日受診するかということで電話をしたら火曜日の午後は休診で電話が繋がりません。とりあえず水曜日の朝一に電話してから義妹が夕方に連れて行くという段取りになりましたが、水曜日の午前中は義妹は仕事ということで、電話連絡をウチでやることになりました。水曜日はぼくが車の車検で10時にディーラーへ、妻がボランティアで10時に出かける予定になっていました。

 

水曜日。

 

かかりつけ医には妻が9時に電話をかける予定でしたが、診察券を事前に入れに行っといたら早く診てもらえるかもと思い、8時に母に電話をかけてみました。10時にディーラーに車を預け、代車で帰ってきてその足で車いすを押して行ったら午前中に一緒に行けるんじゃないかということで。

 

が、電話に出ません。

 

じゃ、予定通りで良いかと思ったものの、なんか気になって8時30分にもう一度かけてみます。

 

これが一つ目の運命の分かれ道でしたねえ・・・。

 

電話に出た母の様子がどうもおかしい。声に力がまるで入っていないのです。やりとりは普通なのですが、声に張りがないし生気が失われてるように感じました。たまたま横にいた妻に電話を代わってもらうと妻も「これはおかしい」となり、一人だけだったら「ま、こんなもんかな」とスルーしてたかも知れませんが、ただ事ではないという二人の意見が一致したところで、もうこれはすぐに連れて行かないとダメだとなりました。当初予定していた母が通う近所のかかりつけ医ではなく、ウチのかかりつけ医の方へ。

 

ウチのかかりつけ医にも以前は母も通っていたのですが、「あの先生はとんちんかんなことを言うからあかん」と別の医院へ行くことにした経緯があり、以前は「あそこはもう行きたくない」と言っていたのですが、この時ばかりは素直に行くって言ってくれました。

 

これが二つ目のポイントとなります。

 

それまではゆっくりとではあるものの歩行できていた母でしたが、家に行ってみるとほぼ歩くことができなくなっていました。

 

母の主訴は腹痛ですが、どうもその直前に食べたものがあたったんじゃないかと言っており、それが原因で食欲不振になりこの2日間あまり物を食べていないし飲んでもいないということだったので、脱水症状を起こしているのではとぼくも妻もこの時は思っていて、ウチのかかりつけ医のところだったらごちゃごちゃ言わずにすぐ診てもらえるし、点滴ぐらいはすぐにやってくれます。

 

母は2階に住んでて階段で降ろすしかなく、ぼくと妻とでサポートしながら何とか降ろして車まで運び一緒に病院へ。

 

到着は9時20分。

 

受付を済ませたところで「ほんじゃ、あと頼むわ」と妻が帰宅。「オレも車検に行かなあかんねんけどなあ・・・」と思いつつ順番を待ちます。すぐに順番が回ってきて診てもらうことができました。

 

超音波エコーの設備があるのでそれで診てみると・・・

 

「ああ~、小腸がすごく腫れてるねえ~。あとは特に問題ないかなあ・・・。ま、うちで診れるのはそんなところやねえ。整腸剤出すから様子みてもらう感じかな」

 

これ真に受けて様子見してたらこの日の夜に死んでました・・・。

 

「ま、でももしかしたらガンとか隠れてるかも知れないから、もし気になるんやったら総合病院で診てもらう?」

 

それそれっ!早く紹介状書いて!

 

あかねがずっとお世話になっていた市立T病院と連携していて、そこへ繋いでもらえると話が早いのです。設備に限りがある1次医療なので精密検査といっても限界があります。ちょっとでも気になることがあったら総合病院へ紹介状を書いてくれる。自信満々で「自分の診断に間違いはない!」みたいな医師よりよっぽど頼りになるのです。ウチでは「紹介屋」と呼んでいます・・・(^-^; 

 

もっとも最初紹介してもらったのは別の病院でした。T病院の方が良いんだけど別にそこでも良いかと思ってたんですが、母が市立T病院の方が良いと言い出したのでT病院宛で紹介状を書いてもらうことになりました。

 

これが3つ目のポイントとなります。

 

最初に紹介してもらったのは義妹が働く中堅の病院だったのですが、後からその日のシフトを聞いてもらうと、たまたまその時間はERも専門の医師も不在で、もしそっちに行ってたら正しい診断ができずにやっぱり夜にはこの世にはいなかったでしょうねえ・・・。

 

「じゃ、紹介状もらったら一旦家に帰って夕方にでも連れて行きます」

「いやいや、11時までに連れて行かないと今日診てもらえないよ」

 

これが4つ目のポイントとなりました。

 

夕方にT病院へ連れて行って、もし診てもらえたとしても手遅れだったと思います。

 

この時、午前9時50分。

 

もう車屋に行かないと間に合わない!

 

トラブル続きの長い一日の始まりでした。

 

 

長くなってきたので、今回はこの辺で・・・。

 

ちなみにタイトルの通り原因は盲腸だったのですが、ミラクルの連続で危機をすり抜けることができました。誰にでも起こりうることで、何かの参考にでもなればと思い、詳細を記録していきたいと思います。