人は人によってしか癒されね~・・・的なハナシd(^O^)b | しゅ~る之助の新々観察ラン日記

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「下京のジョージ・クルーニー」を自称する、坐禅と観察ランで、                                        京都の街をしぶとく生き抜くおじさんの日記です。

 

本日のブログ記事2本目である・・・d(^O^)b

 

朝、宣言したよ~に、「日々の記録的な内容」と「ネタ記事」を別にする、って~方針に沿って、今のこの記事を書いているわけである・・・d(^O^)b

 

その「ネタ」オンリ~記事の一本目は、一昨日鑑賞した映画「空白」について・・・である。

 

主演は怪優「古田新太」、共演に戸田恵梨香の旦那「松坂桃李」、寺島しのぶ、田畑智子・・・である。

 

 

田舎のスーパーのオーナー兼店長である青柳(松坂桃李)は、女子中学生が店で万引きをしている現場を発見し、事務所に無理やり連れ込む・・・。

 

次のシーンでは、事務所から逃げ出した女子中学生を青柳は追いかける・・・。

 

けっこう街中を走って追いかけるのだが「普通、そこまでやるか」って~疑問が、観る側に湧いてくる・・・。

 

そして、女子中学生は車道に飛び出したところを、乗用車に撥ねられ、さらにトラックに轢かれて、無残な姿で死亡する。

 

その女子中学生の父親添田(古田新太)は気の荒い漁師の中でも特に気の荒い漁師だった・・・。

 

その添田の、執拗に追いかけた店長青柳への追及が始まる・・・。

 

添田は、娘が万引きをしてないと主張し、もしそうだとしても、いじめにより強制されたのではないかと、学校に乗り込み、校長や担任にいじめ調査を要求する。

 

他方、添田は店長青柳の攻撃を繰り返し、その凶暴な姿は、マスコミによって、全国放送されることになる・・・。

 

青柳は、添田に何度も謝るのだがそれを受け入れない添田に「謝る以外、何をどうすればよいのか」と訴えるが、添田は「本当のこと(事務所でいたずらをしようとしたのではないか)を言え」と繰り返すばかりである。

 

ここまでくると、二人の主張は平行線のまま、いったいこの先、どうなるのか、って~観ている側は、ちょっとした閉そく感に陥る・・・。

 

普通の作品なら、ここで「中だるみ」となるところだが、この作品に関しては、そんなことはない・・・。

 

って~のは、女子中学生を轢いた女性ドライバーが自殺するからである・・・。

 

そして、添田はその通夜に行くのだが、その死んだ女性の母親(片岡礼子)から、「自分の責任から逃げた、弱い子でした。その責任は私が一生背負っていきますから、どうぞ許して欲しい」と懇願される・・・。

 

このシーンがこの作品のクライマックスだったな~・・・。

 

片岡礼子の名演技もあって、この母親の言葉には、かなり心を打たれた・・・。

 

そこから添田自身が、考え方を変えるようになり、徐々に周囲の人達の言葉に耳を傾けるようになっていく・・・。

 

他方、店長青柳も自ら命を断とうとするのだが、こちらは駆け付けたスーパーの店員(寺島しのぶ)に一命を救われ未遂に終わる・・・。

 

スーパーも閉店し、警備員になった青柳は、作業員の若い男性から「あんた、スーパー青柳の店長だった人やね。スーパー青柳のホルモン弁当はめっちゃ美味かった。是非店をまた再開して欲しい」と声を掛けられる・・・。

 

実は、この一般の人から、掛けられた励ましから、青柳の真の贖罪が始まるのであるが、作品では、そのことを明らかにしない。

 

つまり、あの万引き事件の時、事務所でいったい何があったのかを、見る側に想像させるのである・・・。

 

何故、あそこまで、執拗に万引き女子中学生を追っかける必要性があったのか・・・。

 

他方添田は、周囲の人達の声を素直に聴くことで、実は娘が自ら万引きをしてたことを知り、店長青柳への憎しみも徐々に薄れていく・・・。

 

青柳と会った添田は言う「あんたは、俺にたくさん謝った。でも俺は一度もあんたに謝っていない。だけど、今ここで謝る気にもなれない。だからもう少し時間をくれ・・・」

 

出演者達の名演技もあって、非常にタイトながら奥深いヒューマンドラマであった・・・。

 

ただ、ちょっと残念だったことがひとつある・・・。

 

クライマックスとなった運転女性の自殺と、その通夜のシーンが非常に重要なカギとなるのは前述した・・・。

 

であるなら、その女性の心理的苦悩や葛藤をもっと、表現すれば、このシーンがもっと鮮明に活かされたのではないだろうか・・・。

 

作品の中では、2回ほど添田のところに謝罪に来るだけなのだが、2回とも添田に拒否られるだけで、それ以外のシーンはない。

 

添田は自殺した女性の母親の言葉によって、店長青柳は、かって店の客だった見知らぬ一般男性の励ましによって、救われた・・・。

 

平凡な言葉ではあるが「人は、 人によって 傷つき 人によって 癒される」って~言葉を思い出した。

 

って~か、「人は人にしか癒されない」って~ことやな~・・・。

 

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