ども。
今週はクライアントのオフィスで、
来週は都内撮影スタジオで、と撮影が続く。
連絡や小道具諸々の準備など細かい動きを進めつつ、
その裏では合成される背景CGの調整やBGMの選定もある。
一年半ぶりの手間のかかる撮影に参加しているわけだが、
やるべきことは体と頭が覚えているからそれはできる。
ただここまで進んできても、どうもしっくりこない。
それはプロデューサーとして関わっていないことから
矢面に立つ機会が少なく責任の負荷が軽いからだと最初は思っていた。
だが、違うようだ。
どうやら情熱が足りていない。
今は燃料切れ、いや火種が残っているのかも正直わからない。
撮影、仕上げに向かうワクワクやドキドキ。
それが燃料となるからこそ、長い拘束時間や安いギャラでも
作品が完成した時にバランスが取れていたと自分は思っている。
映像業界に長いこと関わってきて「面倒だ、うるせぇこと言ってんな」と
思うことは頻繁にあったし、そう思わないことの方が珍しいくらいだ。
その気持ちを封じることができたのはワクワク・ドキドキの先にある
完成・納品をした時の達成感だったことは間違いない。
これがブランクによる錯覚ならいいが違うように感じている。
「引退宣言」で自分なりの区切りつけた時点で火は完全に消され、
時間が経ったとはいえ再び着火できるような状況ではないのだろう。
この規模の大型案件はそうそう回ってくるものではない。
今回を無事に凌げれば解消される問題なのかもしれない。
今は映像制作がやりたいことの3番目に降格したことを
気付かせてくれたいい機会だと前向きに捉えておく。
ちなみにこの仕事は8月末まで続くが、そのギャランティは
日経先物5/1〜6/21までの利益とほぼ同額である。
では、良い余生を!