ども。

 

 

今日は母の日だとか。

かみさんも義姉も子供からの連絡があったとか

何かをもらったとかで母の実感を噛み締めているようである。

自分は全く興味が無いのでスルー。

 

義母は家族内、親しい知人では「ミシェル」と呼ばれている。

起源は義姉の長女が3歳の時に手作りの人形を渡した際に

つけた名前がそのまま自分の呼称となったようだ。

その長女も今年で32歳。男の影は全くない。

 

子供を産んだのが早く40代で初孫ができたのはいいが、

お婆ちゃんと呼ばれたくない気持ちが根底にあったようだ。

なので自分と知り合った時にはもうミシェルである。

ざっくばらんな男っぽい性格の義母には不思議とすぐに馴染んだ。

くだらない話で盛り上がることもあれば、沈黙も苦痛ではない。

家族なのだから当たり前と言えばそれまでだが、

周りの話を聞くと意外とそこまで馴染めない奴は多いようだ。

自分が両親を30代で亡くしたこともあり、何かしてあげられるのは

もう義母しかいないことも関係があるのかもしれない。

 

 

金曜日、天気が良かったので長距離散歩を楽しむ。

駅の反対側をさらに1kmほど進んだドラッグストアで

タバコを買ったところで電話をする。

 

「もしもしミシェル?今散歩しているんだけど暑いから

これからアイスコーヒー飲みに行っていい?」

 

「おぉ双子パパ、珍しいねぇ〜

おいで、おいで、待ってるから」

 

 

親しき中にも礼儀あり。

いきなりピンポンは失礼だからな。

で、到着するなり

 

「ご飯食べてないんでしょ?

今作ってるからアイスコーヒー飲んで待ってな」

 

時間は中途半端な17時過ぎ。

飯は軽くしか食ってはいなかったが腹はまだ減っていない。

 

「お土産にペットボトルのコーヒー2本買ってきた。

飯はいいよ。かみさんが戻ったら食べるし」

 

「ありがとうね、もう作っちゃってるから

とりあえず軽く食べていきなよ」

 

10分後に出てきたのは、

ホタテ入りのシーフードカレーと緑黄色サラダ。

しっかりとした一食分である。

親世代の作るカレーなのだから間違いなく美味い。

 

その後、かみさん姉妹の小さい頃の話や

自分が高校生の時にバレンタインのお返しを自宅に届けた時に

義母に初めて会った時の懐かしい話を1時間くらいしただろうか。

 

「じゃ、そろそろ戻ってくるから帰るわ。ご馳走様!」

 

「あいよーまたね!」

 

母の日がどうとかには全く触れていないし、

プレゼントを渡したわけでもない。

ふらっと義理の息子が一人で顔を見せにきただけ。

それでも義母は話しができたことに満足そうだった。

正解はわからないが自分の描く家族って

こういう距離感が自然だと思っている。

 

 

では、良い余生を!