私が2017年8月に開催した展覧会『津村修二の創作ゲームとボードゲームのアート展 in イタリア会館・福岡 Art Gallery Spazio』はおかげさまで盛況のうちに終了しました。ありがとうございました。

 

 

 

本展では、私が小学6年生(1995年)の時に制作した「福岡市大すごろく」や砂時計を使った石取りゲーム「Amen」(2011年)に加え、ヨーロッパを中心としたアート性、デザイン性の高いゲーム、パズル、玩具など30点以上を厳選して展示。知と美の魅力に溢れた芸術的な世界を紹介しました。

 

知人・友人を始め、フライヤーを見て来られた方、口コミで来られた方など、4日間で80名近くの来場がありました。中には西日本新聞に掲載されていた展示案内の切り抜きを持って、わざわざ福津市から観に来られた高齢の男性もいらっしゃいました。ありがたい限りです。

 

会場は都会のオアシスとも言える、緑爽やかな季離宮の中

 

展覧会全体の風景。木に囲まれた、落ち着きのある静かで居心地のよい場所

 


小学6年生の頃に9ヶ月かけて作った巨大な「福岡市大すごろく」

 

地図を見ながら細かく描いています。皆さん、描き込みの量に驚かれます

 

砂時計を使ったオリジナルボードゲーム「Amen

 

Amen」を解説する私

 

 

ゲームの起源はサイコロによる占いから

 

紀元前3000年頃の世界最古のゲーム「セネト」と「ウル王朝のゲーム」の複製品

 

 

森のような外観のゲームは真っ暗にしてキャンドルを灯して遊ぶ「森の影ゲーム」

 

 

バウハウスによるチェスのリデザイン版「bauhaus chess set」

 

スペインのネスタ―社と中島雅弘氏(アブストラクトゲーム博物館館長)による将棋のリデザイン版「shogi perfecto

 

ずらっと並べた、造形が美しいゲームたち。

 

イスを積み上げる、スペインのバランスゲーム「LOS TABURETES

 

井口喜実氏(La:mmin 代表)が新たにデザインした「花札」

 

アメリカのミッドセンチュリーを代表するデザイナー、チャールズ・イームズがデザインした「HOUSE OF CARDS」

 

1820年代、絵画における遠近法の研究の成熟に伴い、イギリスで作られたのぞきからくり絵本

 

ドイツで見つけたゲームなど
 

手前の松かさのような形をした「ヘリコーン」は"美しい!"と評判

 

アメリカのバランスゲーム「サスペンド」を紹介する私

 

会期中には親子ゲーム会も開催。ブラックベリーを集めるピーターラビットのすごろくに歓喜

 

"ゴールしたら負け"逆転の発想のすごろく「ブラックホール」

 

私の考案した 「Amen」もゲーム会で紹介。"わかりやすくておもしろい!"と楽しんでもらえました

 

 

●感想ノートに寄せられたメッセージ

 

会場には感想ノートを設置していたのですが、そこには来場者の方から沢山のメッセージが寄せられていました。以下、抜粋して紹介します。

 

「スモール出版のボードゲームを500作品紹介したものも見たのですが、古いのは絶版ばかりでした。今回は気になっていた本物を見ることができて良かったです。また別の作品も見ることができましたら幸いです」
 

「大学生です。普段見ることのできないボードゲームを見れて、楽しく、とてもワクワクしました」
 

「アートの造形とゲームとしての機能美。とてもバランス良く練られており、大変感服いたしました。素晴らしいものを拝見させていただきました」
 

「紙の物から木の物、石(タイル)の物まで見れて良かったと思っています。置き方も芸術的で美しいなと思いました」
 

「おもしろい、興味深い展示、拝見できて良かったです。どれも美しくて楽しそうでとても素敵です。眼福ありがとうございます」
 

「遊んでみたいゲームたちですね。津村さんのコレクション、素敵なデザイン、部屋に飾って楽しみたいと思うものばかりです!イタリア会館、きれいな所で、こんな場所でゲームを楽しめたら、きっと人生、HAPPYになるかも」
 

「新しいもの、古いものもデザインがとても美しく、見ているだけでも魅力的ですが、実際に遊んでみるとより楽しかったです」
 

「本当に美しいものばかり!最高でした」

 

「すばらしい!すばらしい!ゲームの世界は広い!もっと、もっと、見たい!知りたい!がんばれ!ツムラクリエイション!」

 

「いつも素敵なボードゲーム。デザインもゲーム性も津村さんのチョイスがすごいです!!」

 

「ゲーム一つ一つも見た目が可愛くて見ていて楽しかったのですが、それに加えて展示の仕方もおもしろいなと思いました。今日、この空間に来ることができて良かったです。素敵な展示と空間をありがとうございました。」

 

「"ボードゲーム"。プレイするだけのものではなく、というか、プレイ以上のおもしろさ?があると感じました。絵的に感動するもの(24枚のどれを並べてもつながってストーリーが成立するゲームとか)、デザインがおもしろいもの、カタルタのようにおはなしまでできるもの、などなど。一気にボードゲームに興味が持てました。ハマりそうです!ありがとうございました!!」

 

「いろいろなゲームを見れて楽しかったです!!このギャラリーで素敵なゲームに出合えて良かった。」

 

「ビジュアル面としてのボードゲーム、という見せ方がとても勉強になりました!ブログでも紹介したいと思います!!」

 

「いくつか持っているものもありますが、やっぱり津村さんのセレクションはインテリアとしても全く違和感の無いものばかりで、見ていてほんとに美しいです。ゆくゆくは今回の展示品全て入手したいです」

 

 

また、今回の会場であるSpazioを運営されている牧野身紀さんからは「ボードゲームの成り立ちと歴史、遊ぶ楽しさ、形の美しさ、そして作り手のこだわりなどを感じることができ、たいへん楽しい時間を過ごすことができました。ありがとうございました」という感想をいただきました。

 

 

ボードゲームをデザインやアートの視点で紹介する、というのが今回の展示のメインテーマでしたが、皆さんそれぞれに新しい発見や感動があったようで良かったです。自分が「素晴らしい!」と思う世界を少しでも共有できたのなら嬉しいです。

 

最後に、会場をお貸しいただいたイタリア会館、ならびに今回の展示開催にあたってお力添えいただいた牧野さんに感謝します。ありがとうございました。