本日、アクロス福岡のシンフォニーホールで行なわれた

「ファミリークラシックコンサート~ドラゴンクエストの世界~ in 福岡」

友人と行ってきました!!

ふと見つけた路地裏のように



このコンサートの指揮を取るのはなんと、ドラクエシリーズの初回から

全ての作曲を手掛けられているすぎやまこういちさん、ご本人。

ドラクエシリーズの最新作「ドラゴンクエストⅩ」の作曲も

すぎやまさんが手掛けられています。

年齢は81歳であるというのに、いまだ現役バリバリです。

芸術に定年は無いことの証しとも言えるでしょう。

むしろ、熟練、卓越していくものなのでしょうね。



すぎやまさんが指揮を取るドラクエのコンサートへ

足を運ぶのはこれで3回目です。

前の2回はと言うと、去年の4月に同じくアクロス福岡で行なわれた

「ドラクエ3」のコンサートと、

その翌月、5月に鳥取の倉吉未来中心会館で行なわれた

「ドラクエ・ベスト」のコンサートです。



僕はファミコン世代ですから、「ドラゴンクエスト」、

中でも「3」は特に夢中になって遊んでいたんですけど、

それって、何百回、何千回とすぎやまさんの曲を

聴いていたことになるわけで、すごいことやなって思うんですよね。

ゲーム音楽というのは、プレイ中に何度もリピートして流れるわけで、

そこまで自然に人が何度も聴くものって無いですよね。

その証拠に「マリオブラザーズ」の音楽は海外の人でも口ずさめるほど、

ポピュラーなものですしね。

だからこそ、音楽として飽きさせない、何度も聴きたくなるような

完成度の高さが必要になります。

その分、ゲーム音楽の作曲は難しいものだろうと思います。

しかし、すぎやまさんの音楽というものは、

「あの音楽が聴きたいから、ゲームをしたい」という逆転現象を

引き起こすほどに、一つ一つの楽曲の完成度がとてつもなく高く、

そこが本当にすごいところだと思います。

すぎやまさんはゲーム音楽の概念を変えたんですよね。



今回のコンサートでは、ドラクエの「1」と「2」を中心にした

テーマ曲や挿入曲が次々と演奏されました。

一部、二部編成でトータルで2時間のコンサートでした。



すぎやまさんはその中で、

「音楽は心のタイムマシンである」とおっしゃっていました。

人は音楽を聴いて、かっこいい、美しい、楽しい、寂しい、など

いろいろな感情を動かされて、感動しますよね。

そういった感動体験というのが、記憶としては強く残るんですね。

だから、その感動体験をした音楽を聴くと、記憶が再生されて、

感動体験をした当時にタイムマシンのように戻ってしまうわけです。

確かにそうだと思いますね。

「ドラクエ」の音楽を聴くと、僕は子供の頃遊んでいた記憶を

昨日のことのようにそのまま思い出せましたから。

記憶のアルバムとでも言えるでしょう。




また、すぎやまさんは「音楽は心の貯金である」とも言われていました。

音楽を聴いて得た幸福感や感動というのは、

日常の中で荒んだ心を満たしてくれる豊かさの貯金であるということ。

そう考えると、音楽が人に与える力って偉大ですよね。



さらに、「音楽は世界共通の言語だ」ともおっしゃられていました。

例えば、ゲーテの書いた本を読もうとした時に、

ドイツ語が分からなければ、その本の本質は分からないわけで、

日本語訳と言っても、若干ニュアンスが違ってきますよね。

その点、音楽は、バッハだろうが、ベートーヴェンだろうが、

演奏すれば、聴けば、言語の壁を越えて直接的に理解出来るという点で、

伝達の手段としては断然優れていますよね。






今回のコンサートも素晴らしいコンサートでした。

すぎやまさんのいつまでも少年のようなキラキラとしたお姿が

とっても印象的でした。すごくカッコ良かったです。

自分もこんなふうに年齢を重ねられたら

ステキだろうなって思います。