🌸恋愛・夫婦

365日の相談室

カウンセリングの現場から

#038

 

こんにちは。

カウンセラーの神社昌弘です。

 

僕は20年間、カウンセラーとして、たくさんの方の人生に寄り添ってきました。

 

その中には、本やYouTubeでは伝えきれなかった、
「人生が少し整う瞬間」があります。

 

今日も、その物語を一つ、お届けします。

 


 

ある日。

40代の女性が、

少し言いにくそうに話し始めました。

 

「実は……夫以外に、好きな人ができてしまいました。」

 

子育てが一段落して、

久しぶりに働き始めた職場で出会った男性でした。

 

相手は独身。

 

まだ、付き合っているわけではありません。

相手から好きだと言われたわけでもありません。

 

彼女の片思いでした。

 

でも、

どんどん好きになっていく。

 

家に帰っても、

彼のことを考える。

 

LINEが来たらどうしよう。

 

二人で食事に行けたら。

もし、彼も私のことを好きだったら……。

 

まだ何も始まっていないのに、

頭の中では、

どんどん物語が進んでいく。

 

彼女自身も、

それが「妄想」だということは、

ちゃんと分かっていました。

 

「これ以上好きになったらダメだと思うんです。」

「でも、止められません。」

「どうしたらいいですか?」

 

僕は、

「好きになるのをやめましょう」

とは言いませんでした。

 

代わりに、

こう聞きました。

 

「あなたは、どうしたいの?」

 

彼女は黙りました。

 

だから、

もう一度聞きました。

 

「正しいかどうかは置いておいて、本当は、どうなったら嬉しい?」

 

しばらくして、

 

彼女が、

ものすごく言いにくそうに答えました。

 

「……抱かれたいです。」

 

ようやく、

本音が出てきました。

 

そこから、

いろいろなことが見えてきました。

 

ご主人とは、

もう長い間、

夫婦らしい会話がほとんどない。

 

もちろん、

セックスレス。

 

妻として

母として

 

家族のために、

ずっと頑張ってきた。

 

でも、

一人の女性としての自分は、

ずっと置き去りになっていた。

 

彼女は、

寂しかったのです。

 

そこで僕は、

もう一つ聞いてみました。

 

「それって、彼じゃないとダメなんですか?」

 

すると、

彼女から意外な答えが返ってきました。

 

「……いや、別に。」

 

僕は思わず、

「ちゃうんかい。」

と笑ってしまいました。

 

彼女も笑いました。

 

そこです。

彼女自身も、

気づいたのです。

 

問題は、

「彼を愛しているかどうか」

だけではなかった。

 

彼という存在に、

自分がずっと満たせなかったものを、

たくさん重ねていたのです。

 

僕は、

一つの選択肢として、

こんな話もしました。

 

「もし本当に、誰かに触れてもらいたいという欲求そのものを確かめたいのなら、合法で安全性に配慮された専門サービスを利用するという考え方だってありますよ。」

 

彼女は、

目を丸くしました。

 

「ええっ!?」

「それだけは嫌です。」

「どうして?」

 

と聞くと、

また黙りました。

 

僕は、

それを勧めたいわけではありませんでした。

 

ただ、

彼女自身が、

「私は何を求めているのか」

を見つけるための問いでした。

 

・恋なのか?

・身体なのか?

・寂しさなのか?

 

・女性として見てもらいたいのか?

・誰かに大切にしてもらいたいのか?

 

それとも、

 

もう一度、

自分自身の人生を生きたいのか?

 

そこを一つずつ分けていくと、

「彼がいなければ私は幸せになれない」

という物語から、

少し離れることができます。

 

彼女は、

しばらく考えたあと、

言いました。

 

「私、彼が欲しいというより……。」

「女として、もう終わったみたいに生きるのが嫌だったのかもしれません。」

 

その言葉が、

今でも心に残っています。

 

誰かを好きになること自体は、

心の中で起きることです。

 

だから、

無理やり止めようとしても、

なかなか止まりません。

 

でも、

その気持ちを、

すぐ行動に移す必要もありません。

 

大切なのは、

「好きになっちゃダメ。」

と自分を責める前に、

「私は、この人を通して、何を求めているんだろう。」

と、自分に聞いてみること。

 

そこに、

ずっと置き去りにしてきた本音が、

隠れていることがあります。

 


 

今日のひとこと

 

誰かに惹かれたとき、

その人だけを見つめる前に、

 

少しだけ、

自分の心も見つめてみてください。

 

「私は、本当は何が欲しいんだろう。」

 

恋の答えではなく、

自分自身の答えが、

そこに見つかることがあります。

 


 

今日も、誰かの人生が少し整いました。

また明日、相談室でお会いしましょう。

 


 

この「365日の相談室」は、20年間・3万件以上のカウンセリング経験をもとに綴っています。プライバシー保護のため、年齢・状況・構成などは変更・再構成しており、複数の事例をもとにした内容も含みます。また、掲載にあたってご本人のご了承をいただいている内容を含みます。恋愛・夫婦関係・性的な悩みへの向き合い方は、それぞれの状況や価値観によって異なります。この記事は特定の行動を推奨するものではありません。この物語が、どこかで誰かの「大丈夫」につながれば嬉しく思います。

 

この記事は、ご本人のご了承をいただき、お客様のお声をもとに再構成して掲載しています。

 

 

毎週水曜日の朝、
メルマガ「神社の手紙」をお届けしています。

 

3万件以上のカウンセリングと、
僕自身の闘病や人生経験から見つけた、
「心と暮らしを整える小さな知恵」を綴っています。

 

アメブロより、もう少し深く。
読み終えたあと、少しホッとできる手紙です。

 

▼無料で「神社の手紙」を受け取る

https://kanja.info/webform_13.html

 

▼イベントのお知らせはこちら

https://kanja.info/contents_761.html

 

▼対面カウンセリング(池袋)はこちら

https://kanja.info/contents_762.html