ラーメン評論家の武内伸さんがお亡くなりになられたとか。
かなり体調を崩されてて、食べ歩きもほとんどされてなかった状況は知っていたのですが…
ラーメン界の巨星が。残念です。肝硬変だったとか。
ほとんど毎日3食ラーメンだったそうなので、やはりラーメンばっかりは危険というのも。。
武内さんはラーメン博物館で広報をされてたり、ラーメン好きなら当然知っている方ですが、一般的には多分知名度0かと思われます。代表的な功績を敢えて一点あげるならば、よく知られる「春木屋理論」になるのかと思います。
高校2年生の時に武内さんが、荻窪の春木屋、創業者がカウンター内でおっしゃった事を耳にして衝撃を受けたとしてよく語っておられたのですが。
内容
「今日食べておいしいと思ってくれたお客様が次に訪れた時に、同じラーメンを提供してもおいしいとは思っていただけない。ベースの味は変えず、今よりおいしいラーメンを提供して初めて、次に来たときに前回と同じ味でおいしいと思ってもらえるんだ。」と語られていたというもの
「昔から変わらず美味しいねと言ってもらうためには、常に進化させることが重要」
これを春木屋理論として、広く紹介されたことが現在のラーメン屋の基本概念になっています。
現在世間で人気店と呼ばれている店のほとんどが春木屋理論を実践しており。
少しでも美味しくなるように、ベースの味は変えずに、進化させる為マイナーチェンジを繰り返してるわけです。
よく「この店味が落ちた」とか、「同じ味を提供することが大事」「ラーメンなんてシンプルでいい」とか言う人いますが、今でも人気がある老舗の店は進化させるべく、大抵味を変えてるというのは、知っとくべきかと思われます。(ベースの味は変えないのが重要)これを広く伝えて浸透させたことが武内氏の大いなる功績ではないでしょうか。※前にたいめいけんの社長も毎日味変えてると普通に語ってたし、味変えない事を徹底してる老舗は殆どつぶれたんじゃないのかな。
ちょっとニュースを読んでたら、武内氏と親交の厚かった佐野実さんの言葉が面白かった(いやぐっときた)
「最後に見舞いに行った時、たけちゃんの息が“ラーメン、ラーメン”と言っているように聞こえた。あいつのラーメンへの思いは熱く、濃かった。人生のすべてがラーメンだった。自分のほうが年上だけど、いろんなことで勉強させてもらったし、業界に与えた影響も大きい。彼はラーメン業界の国宝みたいな人。棺にはラーメンを入れようと思っている」(yahooニュースより抜粋)
棺の中がぐちゃぐちゃになってしまう。大変だ。
コラムや書籍など色々読ませていただいたが、ラーメンへの愛を誰より感じる方でした。
老舗店の紹介(らーナビで読める)など、ラーメン評論家など存在しない時から食べ歩きをされてきた膨大なデータはとても貴重です。
ご冥福をお祈りします。
ラーメン作りで大事なこと(武内さん至極の名言)
「鶏ガラ、豚ガラ、人ガラ(人柄)」