くもり「PHP11月増刊号 特別保存版」より。ショボーン

映画監督の山田洋次氏は「今ある暮らしに幸せを見つける」と題して語っていた。氏は「たそがれ清兵衛」をはじめ、地方で暮らす下級武士を描いていた。ほとんどの下級武士は歴史の中心にはいない。また生涯刀を抜くこともなく日々を送っていたという。

彼らは今ある生活の中に、自分なりの幸せを見つけ出そうとしていたのだ。それは現代人が忘れかけているから、そこに大切なものがあると感じて映画を作ったようだ。幸福の原点をしっかり見つめている姿を描きたかったと語っている。

むしろ身の丈に合わない生活には、きっと大きな落とし穴があるような気がすると山田監督はいう。なるほど常に新しいものを欲しがるだけでは、無理があるだろう。