くもり「この世でいちばん大事な「カネ」の話」西原理恵子著より。走る人

(前日のつづき)
ここでの小タイトルは“最下位による、最下位からの戦い方”となっていた。こんなフレーズも一般的なだらだらとしている、生活からは思いつかないだろう。

絵を描いても、トップの人と比べても、その差の大きさに意味がないと思ったのだ。目標はむしろ、東京で絵を描いて食べていくことだと気がついている。それなら、最下位の自分でも使ってくれるところを探すべきだと悟ったらしい。

できないことをいくら頑張ってもしょうがない。自分の生きる道は別だと割り切ることも必要なのだろう。やりたいのはゲージュツではなく、絵を描くことを仕事にしたいだけだった。

そして、数えきれないほどの出版社を回ったと述懐している。それも若くて勢いがあったからこそできたことなのだろう。ある意味世間をしらないことは強いとも言える。