雨「発想力」齋藤孝著より。カエル


プロ野球の世界でも一般の企業でも即戦力を求める傾向があるようだ。じっくりと育てて戦力になってもらおうというほど会社は待ってはくれない。


かつては、新入社員で入ってから数年間はさまざまな研修があって、会社側にも新人を育てようという気があった。しかし、今ではすでに力があると思われる学生だけを採用しようとしている。


人事担当はある意味、スカウトとも考えられる、希望する学生のうち将来性がある学生だけを採用するのだが、必ずしもうまくはいくわけがない。しばしばマスコミでも言われるように、3割は3年以内に退社してしまうらしいから。


いずれにしても、2,3年は給料を払いながら仕事を覚えてもらうというのが、会社のやり方だろう。しかし、そんな会社側の思惑とは異なり辞められたら大損になってしまう。


ならば、できるだけ即戦力を求めようということにもなるのかもしれない。プロ野球でもスカウトの目で判断して、ドラフトで指名するわけだが、必ずしも上位の選手が5年後10年後にも活躍しているとは限らない。まあ、そこが面白いところでもあるのだろうが。


半人前の期間中でもある程度の給料はもらえる。それはゲームに参加させてもらっているということでもあるようだ。あとは、それを面白くできるか、あるいは勝っていけるかどうかは本人次第かも。