雷「人脈より人望のある人が成功する」中谷彰宏著より。むかっ車

ここに歌手のさだまさしさんが免許取り立ての頃にアメリカで事故ったときのエピソードがあった。前にいたポルシェにオカマを掘ってしまったらしい。すると、サングラスをかけた紳士がゆっくり降りてきて、さださんのほうは見ないで、後ろのバンパーを指でなでたのだった。

そしてさださんには「ドント・ウォーリー。ビー・ケアフル」とだけ言って立ち去ったという。普通なら怒鳴られるだろうと思って当然だが、この余裕のある態度が実にカッコよく見えたようだ。

さださんは、もし自分が事故られたときにも、そうしようと思っていたそうだ。するとある日、そんなチャンスが来たという。さださんの車が後続車にぶつけられたのだ。用意してあったサングラスをかけて、後ろのバンパーをなでてから「大丈夫。心配いらないから、気をつけて」といって車に乗って立ち去ろうとしたのだった。

ところが、赤信号で発進できなかった、というのがさださんらしいオチだった。いずれにしても、たとえ軽くても事故に合わないにこしたことはないだろう。いくらカッコよく思えても、そんな動作は使わないで済むほうがいいに違いない。