雨「アイデア革命」齋藤孝著より。コムポストダーツ

しばしば、商品を売る場合値段の設定が効力を発揮するものだ。バーゲンだからといって、2割引き程度ではインパクトがなくても、50%、70%offともなればふと足を止めたくなることもある。

それと同じように、時間も限定することで消費意欲がわいてくる。この商法はいろいろな店で行われているタイムセールでもあった。それを幅広く一般の商品に印刷してしまったものが、例えば缶コーヒー「ワンダ・モーニングショット」だった。

この時間を朝に限定したというアイデアで大ヒット商品になったのだった。実際自動販売機に並んでいる商品は膨大な商品から勝ち抜いてきたごく一部の商品だ。そこに常に入ることは実に大変なことになる。

たとえ、その商品の時間が限定されていようが、いつ飲んでも味が変わるわけではない。しかし、缶コーヒーがもっとも売れるのは午前中の時間帯だったらしい。そこに注目して、モーニングという設定にしたようだ。

いずれにしても、激戦を勝ち抜いてきた商品には、他との差別化で成功したという結果でもあるのだろう。「朝専用」とあれば、やはり朝に飲む人が多ければ、その商品に手を出してしまいそうだ。

で、紅茶は午後に飲む人が多いから「午後の紅茶」となっているのだろうか。たまに一般的にはアフタヌーンティーなどという言葉も聞くことはある。若い頃は喫茶店のモーニングサービスという時間帯に行ったものだったが。