この号の特集は「ステージに魅せられて」となっていた。はじめに演出家の宮本亜門さんが“劇場という場で楽しむために”と題して書いている。宮本さんはオープンするKAAT神奈川芸術劇場の芸術監督に就任していた。
氏はすでに知名度の高い演出家であるにもかかわらず、上記のようなことを述べていたのでちょっと気になった次第。劇場に足を踏み入れると、観客の気持ちになって興奮し、芝居を見て「ブラボー!」というような声を上げてしまうこともあるらしい。
プロとして作る側の人間でありながら、同時に自らも演劇を十分楽しんでいるということだと理解すればおかしくはない。最高のアマチュアという考え方も自由度があって面白い。
舞台を見ながらも、もちろん自分ならこうするのにと思うこともあるらしいが、それさえも楽しいようだ。つねに一ファンであるという視点でものをみることは大事なのだろう。その心構えがあればまた新しいものを発見できるのかもしれない。