曇「産経新聞」2009.12.13付けより。すっぱい音符びっくり1

“邂逅”というコラムのなかで、赤瀬川原平さんが述べていたフレーズだった。そう言われてみれば、ちょうど今盛り上がっているクリスマスは、ほとんどの日本人にとって、楽しむための口実みたいなものになっているように思える。

近所では、小さい子どものいる世帯では、夜になると自宅でイルミネーションを点灯させている。なかには家どうしでその光の点滅を競っているかのように派手な家もある。

自宅でも、数年前までは庭にクリスマスツリー(ドイツトウヒ)があった時には、イルミネーションを楽しんでいたものだった。しかし、木の背丈が伸びすぎてしまいとうとう切ってしまってからは、辞めてしまった。

クリスマスはプレゼントやふだん食べない料理などを楽しむためだけの行事になってしまったようだ。せいぜいその程度で、12月25日になったからといって、別に特別なことをするわけではない。

子どもらには楽しい季節でも大人にはあまり関係ないかな。キリスト教徒でもなければ、教会にも讃美歌にも無縁だろう。まあ、街中で派手なイルミネーションをタダで眺めることができれば、それなりにうれしいことでもあるかな。