晴れ曇「フロイトで自己管理」齋藤孝著より。シャイ家

ちょっと意外で面白いと感じたのは、齋藤氏にとって籠もれる場所はベッドの上だという。そこが氏の基地で、そこからあちこちに遠征しているようなイメージを持っているようだ。使っているベッドのマットのクッションが体にあっているらしく、横たわっていると沈み込んでいく感じでそこが妙に落ち着くらしい。

自分だけの基地または空間を持つことは意外に自分を解放してくれそうだ。たとえば、同僚が知らないような喫茶店で休憩しているときなどもそんな気持ちになれる。もし男の子なら大きな段ボールに入り込んだりすると自分だけの空間だと感じて面白いようだ。

そういえば、かなり以前俳優の谷啓さん(クレージーキャッツ)が自分が一番落ち着くのは押入れの中だと言って、自宅の押し入れに入る場面をテレビで見たことがあった。それはドラマではなく実際の自宅だった。きっちりとした自分だけの書斎があれば、そのスペースに籠もれればいいのだろうが、なかなかそんな余裕がある人は少ないかもしれない。

話はややそれるが、プロレスラーにはマスクマンというわれる選手がいるが、そのマスクをかぶっていることでそれなりのファイトをしていたのを思い出した。武藤敬司は素顔の時は正統派のレスリングをして、顔にペインティングを施してグレート・ムタと名乗っていた時はかなり荒っぽいファイトをしていた。

これなども、マスクやペイントで別の演技者(?)になるという意識が働いているためだろう。意識して別のものになりきって力を発揮するためには、このようにある意味何かで自分を囲うことも一つの技のようにも思えてくる。鎧を身につける(=籠もる)と考えれば、別のパワーが生まれる可能性もありそうだがどうだろう。