作家の城山三郎氏の言葉だった。氏は36歳の時日本の作家代表団の一人として、中国に招かれていた。その際、何人かの政治家と面会していたが、周恩来首相の演劇に関する知識には驚かされたという。周首相は北京にある7つの劇場を7晩かけて芝居を観ていたようだ。
また外相の陳毅という人は怖い顔をしているが、文学青年でハンカチを絞るような恋愛小説が好きだと言ったらしい。要するにどんな地位にあろうとも、それぞれに自分の世界を持っていたのが印象的だったようだ。
国内では小泉元総理のことをおもしろい存在だと語っている。氏は小泉さんがまだ総理になる前、大晦日の夜に二人で会ったとき、「正月は一人で海外で過ごす」、と聞いて変わっているが自分の世界を持った人だと思ったという。
最後に力を発揮できるのは、結局は組織や古い価値観に左右されない人間だと、城山氏は語っているが、小泉元総理の支持率は高かったのはそんなところにもあるようだ。
最後にもう一度、城山氏の味のあるフレーズを書いておこう。
「自分で追究できる世界、そこを大切にして生きるということが、深みのある自分らしい人生を切り拓くことにつながる・・・」
これは城山氏自身の生き方に通じるものがあるようだ。