お客さんの呼吸が聞こえた!お客さんと一つになれた公演だった。

 

昨夜は、大阪市メルボルン市姉妹都市45周年記念パーティーにて、市長や政府関係、企業のトップの方々が大阪とメルボルンから集まられて、ディナーをする場で、トリで公演をさせて頂いた。

 

数ヶ月前からブッキングをいただき、ネタは大阪とメルボルンの共通点、特にスポーツなど。というリクエストを前もって頂いていた。

メルボルンに住んで10年近くになるが、確かに、え?ここ大阪?と思うようなことがメルボルンでは多々ある。

この会のためにネタを作り公演した。

 

会場は、メルボルンで一番有名なMCGスタジアム。そこにあるダイニングルーム。本当に綺麗なスタジアムで、ライトアップされたグラウンドは聖域の様に見える。確かに、ここはメルボルン発祥のオーストラリアフットボールの聖地である。

客席の一番上にある、VIPルームが企業イベント、ディナーに使われている。

 

胸を弾ませ、会場入り。

ゴージャスにたくさんの丸テーブルが着席スタイルで用意されていた。

これは、よくある企業公演の形である。

しかし、丸テーブルがステージの横にもある。ステージの目の前は柱。

ああ〜一番やりにくいパターンだ。スタンダップであればいいが、高座に座って落語に腹話術に玉すだれ。でも大丈夫!こんな状況で公演したことが多々あるので、顔と体の向きを工夫して、ゆっくり目に喋って。。。

一番やりやすいのは、劇場スタイルの会場であるが、どんな場所でも対応できるのがうちの一門の強み!

まだ落語家修行中の頃、師匠の前座で企業公演で似たような状況で、泣きそうになりながら公演したのを思い出した。

 

英語での公演とリクエストを頂いていたが、よく聞くと30%くらいのお客さんが英語がほとんどわからないと。

初め、少し日本語も混ぜたが、リズムが狂って英語も面白くなくなってしまう。そこで、英語を95パーセント日本語5%にしてやった。

 

最初から最後までオーストラリア人のお客さんにも日本人のお客さんにもたくさん笑って頂いた。

 

 

公演が終わって、高座から降りると、わざわざ大阪市長がご丁寧に挨拶にお越しくださり、「とても楽しませて頂きました」と感想を頂き感激した。また、メルボルンの政府関係者、企業のトップ、大阪の企業のトップの方々も、「すごーく面白かった。心から楽しみました。」とわざわざ言いに来てくださった。

主催者の方にも、「ディナーテーブルの席で最初から最後まで全員が釘付けだった。素晴らしい!」とコメントも頂いた。

そして、会場のスタッフの皆さんにも「面白かったよ〜!よくやったね〜!」と言ってもらった。

 

大阪市長と                        メルボルン総領事ご夫妻と、大阪万博マスコットミャクミャクくんと

 

上方落語家で本当によかった。大阪に住んで本当によかった。メルボルンに住んでいて本当によかった。そして何より、芸人でよかった。

師匠と笑福亭のご先祖さまに感謝の気持ちでいっぱいだ。

 

これからも、芸に精進して死ぬまで芸を続けたい。死んだ後も、落語の「地獄八景」のように芸を続けたい。