今年は、世界3大コメディーフェスのひとつ、メルボルンインターナショナルコメディーフェスティバル2022にて、12日間ソロ公演をする事になった。4月6日から!
全て新ネタ!
それに向けて、今ネタ固め、リハーサルで忙しい。
また、ロックダウンでしばらくライブ公演ができなかったため、慣れる意味でも、メルボルン中のコメディークラブで生のお客さんの前でネタを試している。
いや〜メルボルンはオーストラリアのコメディーのメッカというが、本当に小さなコメディークラブがたくさんある。
ロックダウン後は、皆が地域密着になったせいか、それぞれの地域に新しいコメディークラブができているのだ。
今までは、街の中心でほとんど白人向けのコメディークラブが主流であったが、今は、
地域によって客層、人種、年齢層がぜんぜん違って面白い!また、有色人種、ゲイ、レズビアン、トランジェンダー、ドラッグクィーンが主流になってきている。
先日は、ゲイフレンドリーなコメディークラブでトリを取らせて頂いた。
満席で、階段に人が座って観てくれていたくらいだ。
新しいネタで、すし人形をお客さんの頭につけてもらうネタで、
その寿司になりきってもらい、占いをするのだが、かっぱ巻き人形をつけたお客さんが、なんと床に寝転がって動かない。「何してるんですか?」と聞くと、「きゅうりになってます。」
こんなパターンははじめてだ!だから、ライブはやめられない。
皆、最初から最後までたくさん笑ってくださったが、一人だけ無表情の人がいて気になっていた。私のこんな変わったネタはお好みじゃないのね〜。
ショーが終わって、会場から出ていかれるときに気がついた。
杖を持って歩いていた。そうか、目が不自由な方だったんだ。
あ〜〜〜。なんだか悲しい気持ちになった。私は人形やらなんやらビジュアルが多いから伝わらなかったんだ。もし、目の見えない方がいると知っていたら、もっと口頭で説明するとか、ネタを変えたのに。。。
サウスメルボルンという、ちょっとお金持ちでお上品な人たちが多いエリアの真ん中にある新しくできたコメディークラブにも出番を頂き行ってきた。
メルボルンの北部の方がエンターテイメントは盛んであるが、
南のエンターテイメントハブのように、コメディーだけでなく、ライブジャズや、クイズナイトなどなど楽しめるお店。
コメディアンは、芸歴が20年以上もしくは有名人、もしくは売れっ子がほとんどだ。
こんなお洒落なエリアでなぜか、「ボーガンスペシャルコメディー」をやっていて、そこに出演した。お話をいただいた時は、私はボーガンを売りにしている芸人ではないですがいいですか?と尋ねたが、ブッカー(芸人をブッキングする人)が「ぜんぜん、いいよ!出てよ〜!逆にボーガンやない君が出た方がおもろいやん!」(もちろん英語で)というので、お受けした。
それにしても、サウスメルボルンで、ボーガンって!ちなみに、ボーガンはオーストラリアのスラングで、日本語では訳しにくいので、ググってみると、「身なりや言葉遣いや態度や頭の悪い不良」
やはり、お客さんは薄めであった。すごく有名なコメディアンも出演してたのに。
前回のコメディーイベントに出演させてもらった時は、満席だったのにな〜。
ボーガンが、どうもこの地域柄合わなかったような気がするが、続けると、サウスメルボルンで、ボーガン!と話題になるかもしれないし、何が流行るか誰にもわからない。
無茶なチャレンジでも、色々試しまくってはるオーナーの勢いが大好きである!
この間は、アフリカ系移民の方が多く住む地域のコメディークラブで、はじめて公演した!
そのエリアへ行くのもはじめてで、ワクワクしながら車を飛ばした。
窓から見る景色が、私の住んでいる地域とはぜんぜん違って、小旅行しているみたいで楽しい!!
ホームページで会場の写真を見ると、大きなステージに凝ったスポットライト、会場はレッドカーペットでゴージャス!300〜500席くらいだろうか?
こんな、大きな素敵な会場がこの地域にあるなんて、知らなかった!
公演を全てビデオで録画するので、あとで差し上げます。と、なんとコメディアンに支援的な会場なんだろう。
顔パックをして、化粧もテレビ用にして、着物も持って、張り切って向かった。
あれ?会場は、ここ?
そこは、小さな蕎麦屋さんみたいな、エチオピア料理専門のカフェであった。
確かに、ステージはあるが、畳一畳の大きさで、高さも畳と一緒!レッドカーペットの代わりに、グレーのカーペットが畳のようなステージの上にひかれてあった。
プロジューサーが、笑顔で「今日は、満員御礼です!」
確かに、小さな会場にいっぱいお客さんが座って、エチオピア料理を楽しんでいた。
「楽屋に案内するね。」
お店の奥に通された。そこには、ドアがなく、裏の大きな公共駐車場と繋がっていて、テーブルと椅子がいくつか置かれている裏庭みたいであった。
楽屋(?)では、10人くらいの陽気なアフリカ人のおじさんたちが、ビールを飲んでいた。
どう見ても、コメディアンではない。お客さんだ。
「ここにカバンを置いて。安全だから。」といつも笑顔のプロデューサー。
「えーーー!!!どこがやねん!」と、心の中で久しぶりに突っ込んだ。
アフリカ人のおじさんたちは、常連客で本当にいい人たちばかりのように見えたが、
それでもドアがなく、、誰でも入ってこれる公共駐車場と繋がっている楽屋は安全とは思えない。
貴重品だけ、身につけてあとは「楽屋」に置いて、店の中に入って出番を待った。
すると、アフリカ人のおじさんが私のカバンを持って「危ないよ。ここに置いておきなさい。」と店の中まで持ってきてくれた。(笑)
さあ、私の出番!トリのはずが、「みんな遅れてくるんだ〜。君だけだよ。時間通りに来て。さすがプロだね。まだ来てないコメディアンが多いから、出番はやめてもいい?」「もちろん!私は、準備バッチリよ!」
持参した、ヘッドセットマイクは開演前に音響チェックしてバッチリだし、さあ、ロックンロール!
「Hello! Footscray!」あれ??マイクが入っていない。
後ろから、スタッフの人が飛んできて必死になおそうとしてくれた。
アドリブで、色々とつないだが、結局ヘッドセットマイクなしで、する事に!
メルボルンの夏のミステリー。
小旅行をしたようで、本当に楽しかった!
どこのコメディークラブも、ええお客さんで、優しいスタッフばかりで、何よりもお笑い好きが集まる場所は楽しい!
今度は、アジアコメディースペシャルで、トリを取らせてもらう。
メルボルンの町の中心にある、新しくできた一番勢いのある話題のコメディークラブである。
コメディークラブでは試せない、落語や腹話術のネタは、劇場でリハーサルしている。
コメディーフェスに向けて頑張るぞ〜!