どの人種も皆、違う人種をどこかで少し差別している。

これは、とても悲しい人間の性である。

今回の、アメリカ、アトランタでの白人男性によるアジア人襲撃事件をみてつくづく思わされた。

不幸な自分の吐口を、自分より弱い立場にむけてストレス発散させるという悲しい構造。

 

私は、神戸小学校という公立で日本で初めて帰国子女、外国人を受け入れた小学校に通っていた。

神戸は、昔港が栄えていて、たくさんの外国人が住み、ヨーロッパ調の建築物がそこら中にあり、国際的イベントも多く、たくさんの外国人が住む、まさにコスモポリタンで華やかな街であった。

多感な時期をこの神戸のど真ん中、都会で育った。

 

クラスには、白人金髪のスウェーデン人、イギリス人、黒髪のスペイン人、ターバンを巻いたインド人、アメリカに住んでいた韓国人、アメリカに住んでいた日本人、中国人などなどたくさんいた。

みんなとても、人気者であった。

ただ、中国人の女の子だけがみんなにいじめられていた。

アメリカに住んでいた日本人や韓国人はチヤホヤされていたのに、なぜ中国から来た中国人だけがいじめられるのか?すごく疑問に思った。

神戸に住むインド人は皆大金持ちだったせいか、そのターバンのインド人の男の子もいじめられていなかった。

 

私は中国人の彼女と仲良くなろうと、学校が終わってから、お家に遊びに行ってもいい?と聞いた。

嬉しそうに、うん!と言ってくれて、一緒に彼女のお家へ行った。

一階が昔居酒屋かなんかのお店で、2階が住居になっているうちを家族で借りていたようだ。

ニコニコとお母さんが出てこられたが、勉強をしないといけないので、遊べません。と断られた。だが、それから、男子は相変わらずいじめていたが、女の子の数人は彼女と仲良くなり、彼女の誕生日パーティーにお家に招いていただくことになったぐらいだ。せっかく仲良くなったのに、彼女はすぐ違う学校へ転向してしまった。

 

私の小学校が外国人や帰国子女を受け入れる前の1年間、私はいじめられたいた。

「韓国さん」と呼ばれて。

私は、先祖、親戚、両親とも生粋の日本人であるが、他の子と違う行動、話し方、ファッションなどが変わっていたからだ。

私の父は素晴らしい人で、私にいつも自分自身であるようにと教育してくれた。

だが、皆と一緒でないと、出る杭は打たれる日本人社会で、こんなに小さくして、出る杭を打たれていたのだ。

 

なんで、日本人以外のアジア人は差別されるの?なぜ人と違うといじめられるの?と心から疑問に思った。

 

外国に住んでもう21年になる。カナダ、シンガポール、ロンドン、メルボルン。

メルボルンはマルチ文化の街。たくさんの人種が集まる。

地域によってはアジア人もいっぱいいる。

いつも私は、韓国人か中国人に間違われれる。でもなぜか嬉しい。

 

ところが、今日はベトナムの麺料理フォーを食べに行った時、オーナーのベトナム人女性に

ベトナム人に間違えられた!初めてだ!最高に嬉しかった!

私の、フォーの食べ方が、ベトナム人女性みたいだったのか?

オーダーの仕方がベトナム人女性みたいだったから?

(出汁はビーフで、具は野菜だけで。小さいサイズで。と頼んだ。出汁が美味しくて出汁ばっかりいただいて麺だけ残ったので、出汁だけ足してください。と頼んだ。そして、無料で出汁を足してくれた。)

ただ見かけがベトナム人女性だったからか?

 

「日本人です。」と答えると、ベトナム人オーナーはガハハハハ!と陽気に「私たちって、見た目一緒よね〜!」と大笑いした。

「そうですね。」と、私も笑った。アジア人女性最高!

 

国籍はどうでもいい。お金持ちでも貧乏でもいい。習慣や宗教が違ってもいい。

みんな仲良く暮らせる世界になるには、私たちに何ができるのか?

国際結婚して、みんなでミックスの子を作る!

いやいやそれ以外にたくさんあるぞ〜!

 

台本原稿締め切りに追われながら、こんなことを考えた1日でした。