人は、急場でどう行動するかでその人の本性を見たような気がする。

今日は、東日本大震災から9年目。

私は、その当時シンガポールに住んでおり被災していないが、1995年の阪神淡路大震災を経験した。

神戸市直下型地震で揺れる中、家族を置いてスタスタと逃げる夫を見て離婚された方がいる中、お互い助け合い交流が深まった人たちもいる。

私の弟夫婦もそれまでは若い夫婦で仲たがいがあったようだが、震災時弟が、身籠った妻をとっさに体を張ってかばって守ったと聞いた。

まだまだ幼い頃の面影の残る弟の男気に感動した。いや、当たり前のことかもしれないが、すごいと思った。ちゃんと父の心を受け継いでいると。

 

今は、目に見えない恐怖への緊急事態である。

悲しいことに私の予感も的中し、この数日間でオーストラリアの感染者は倍になり、メルボルン市内で、お医者さん、学校の先生など感染者が増えた。責任ある仕事なのでちゃんと検査をしたから判明しただけで、実は一般の人は感染していても気づかない、もしくは検査を受けていないだけかもしれない。それにしても、かなり近所の地域である。

政府も、今後学校閉鎖やイベントキャンセルがあるだろうから準備するようにと忠告した。すでに幾つかのイベントやコンサートはキャンセルとなった。

日本人も多い、ケアンズやブリスベンのあるクィーンズランド州では、学校の先生生徒全員に対して、海外旅行禁止命令が出た。

 

そのためか、ついにうちの近所でもどこのスーパーにもトイレットペーパーやティッシュペーパーが品切れ状態になった。

他の食品はあるのに。不思議だ。トイレットペーパーはなくても、新聞紙などをゴシゴシ手ですればやわらくなってトイレットペーパーみたいになるし、私のカナダの友人は昔、環境保護団体に属していて、森林伐採の原因となる紙を徹底的に使うのを拒否し、葉っぱを使っていた。

いざとなれば、そんなこともできるのだ。生きる上で必要な水と食品は、棚にたくさん残っていた。(笑)

 

食品といえば、パスタは皆売り切れだ。あと、日本食料品屋さんに今頃呑気に行くと、お米と豆腐が全部売り切れていた!人種によって、買い占めるものが違うんだーっと感心。

と言っても、すぐにまた入荷するとのこと。

実際スーパーに開店時に行けば、なんでも揃っている。

 

トイレットペーパーの取り合いで怪我をして、警察沙汰になったオーストラリア人や、イタリアでは、国が閉鎖されたことに反発した人たちが暴れて6名亡くなるなど、とんでもないニュースがある中、身近かなとこでとてもいい話を聞いた。

 

私の友人、ドイツ系オーストラリア人のリサは、ケイタがプレップの頃から家族付き合いしている友人で、とにかく困った人を助けるのが大好きな素晴らしい人だ。

私のショーにも毎回観に来てくれる。困っているからではないと思うが。(笑)

昨日、リサがスーパーへ買い物へ行くと、空のトイレットペーパー売り場で、途方に暮れている老婦人を見かけた。聞くと、彼女は自分よりもっと年老いた人たちのお世話をしていて、その人たちのためにトイレットペーパーを買いに来たがどこのスーパーにも売っていないと。。。そこで、リサは自分のうちのトイレットぺーパーを彼女にあげたそうだ。リサには、旦那と二人の息子がいるのに。。。私にはこんなことができただろうか?

さすがに買い占めはしていないし、最小限必要なものだけしか買わないが、まずは家族を優先してしまうであろう。

彼女はエンジェルだ。

 

医療機関で戦う、お医者さん、看護婦さん、スタッフの皆さんもエンジェルだ。

子供達を守る学校の先生方、お母さん、

客室乗務員に、空港で働く人も、みんなエンジェルだ!

どんな仕事をしていても、無職でも、こんな時に人に優しくできる人はみんなエンジェルだ!

 

私は、皆さんに笑ってもらって免疫力を高めてもらうことが仕事だ。

今は、キャンセルや、日程が決まらないイベントなどの仕事ばかりだが、

今年後半からはやっと仕事も決まってきた。コロナちゃん終息まであと少し!

今は、今できる方法で人に役立ちたい!