コロナウィルス感染予防のため、世界中でイベントや行事がキャンセルまたは延期になっている中、オーストラリアでは、今のところイベントのキャンセルなどは見られない。

オーストラリアの地方では、トイレットペーパーを買い占める人がいたりするようだが、私の住んでいるあたりはいたって普通である。

オーディションも普通に行われ、昨日行ってきた。

 

メルボルンはさすが芸術の街、ドラマ、演劇、コマーシャルの役を決めるたくさんのキャスティング会社がある。

一つ有名なキャスティング会社から直接連絡があり、オーディションを受けることになった。ある人が私を推薦してくれたようだ。ありがたい。

 

オーストラリアのテレビはチャンネルによってかなり色が違う。

国営放送ABCの他、

多民族国家を前面に出し、世界のニュースを配信するチャンネルや、

出演者のほとんどが白人系のチャンネルが3つ。

アボリジナル専門チャンネルなど。

 

その中でも私に来た話は、なんと出演者のほとんどが白人、しかも一番白人金髪色の強いチャンネルの全国で流れるコマーシャルであった。

腹話術ができる人ということで話が来たのであるが、行ったら他の芸人は皆白人金髪で、チャンネルのイメージにぴったり!確かに私は、髪を染めていて金髪だが。

ああ、なんで私が選ばれたのか?オーディションの前からテンションが低く、このままではいけない!自分で気を上げようと必死に自分に言い聞かせた。

「もしかしたら、今の時代、もっといろんな人種を使わなければ!と方針が変わったのかもしれない。スポンサーが変わったもの好きとか?」。。。そんな訳ないか。

何かの間違いで私に話が来たのかもしれないが、とにかくオーディションの場にいる人たちを楽しませよう!そして自分も楽しむぞー!Be Myself! と部屋へ入った。

 

メルボルンの業界の人は、シドニーと違ってとても自然で優しい気がする。

シドニーの人が意地悪とかではなく、もっと都会的なさばさばした感じ。

メルボルンはどちらかというと大阪みたいな感じがする。まあ、大阪にもいろんな人がいるが。

若くてお洒落な、きっとビーガンなんだろうな?となんだかわからないけどそんな雰囲気の女性二人が、笑顔で迎えてくれ、

「Showko、あなたに会えて本当に光栄だわ!今日は来てくれて本当にありがとう!」

と握手をしてくれた。

スポンサーやテレビ局の人たちはおらず、キャスティング会社の彼女たちの前でのビデオオーディションであった。

 

人形は一番身近な「すしマスター」と「忍者けん」を押したが、広告代理店が「コアラ」と決めた。そりゃそうだ。ここはオーストラリア。オーストラリアの番組でオーストラリアの会社のコマーシャルなんだから。

ちょうど、オーストラリアの山火事の際にたくさんのコアラが被害にあったという悲しい映像を見て、昔作ったコアラ人形を思い出し、久しぶりに出してきたところであった。

オーデションの話が来てから数日しかなかったが、コアラ人形とお稽古をした。

久しぶりのコアラ、ジョニーがまた息を吹き返した!

思ったより、重たいジョニー。動物コアラの2倍の大きさはある。ジムで鍛えていてよかったー。

なかなか2人のやり取りが初めはぎこちなく、久しぶりに会う友人のようであった。

だんだん息も合ってきたが、やはりすしマスターとは違う。ここはごまかせないなー。

 

オーディションの結果は来週わかる。

どちらにしても、ジョニーが生き返り、新しいネタもジョニーと今後作っていけそうだからいいではないか。

人生無駄はない。オーディションのチャンスを下さった皆さんに感謝。