オーストラリアのテレビドラマに出演するチャンスをいただいた。

「演劇経験はありますか?」と聞かれ、もちろんYES! と答えた。

落語も一人で何役も演じるし、インディーズ映画2作出演したし、劇場ではコントに出演したりしていたし、小学校では演劇部だったし。

だが、きちんとした基礎を学んだことがなかった。落語と、演劇は全く違うからだ。

俳優さんが落語をされると、一人芝居のようで、落語のようでないのはそのせいだ。

 

先日、オーストラリア人の知人と雑談していると、なんと彼女は女優の卵というではないか。いくつもの俳優学校に通ったけど、今行っているところが一番いいよ。と勧めてくれた。なんというタイミング!

 

そこは、ロバートデニーロ、アルパチーノなど有名な俳優を育てた伝統的な俳優学校、アクターズスタジオで働いていた人が先生で、全く同じテクニックをここメルボルンで受講できるというではないか!その晩すぐに電話して、今日から早速受講することにした。

自分のショーで忙しいので、週一のクラスはありがたい。

そこには、テレビ、CM、劇場で活躍している現役の役者さんたちも生徒として受講していた。60代の女優さんは「演技は、一生勉強よ。」と。

演劇学校の先生ピーターは、「演劇筋肉を鍛えるんだ。筋肉は1日のトレーニングでは付かない。毎日長期間続けることによって出来上がってくるものだ。」と言って、幾つかのテクニックを教えてくださった。このテクは、ロバートデニーロも20年間続けてきたそうだ。仕事前に、毎日続けている体の筋肉を鍛えるトレーニングと、プラス演劇テクニックを鍛えるトレーニングをクラスがない時もしなければならない。

 

落語のお稽古とは180度も違うトレーニングで全く別の脳と筋肉を使い、いい感じ。

今集中しているネタから手を離し、違うネタをすることによって、また元のネタに戻ると思いもよらないアイデアが浮かんだり、今までよりうまくいったりする。

息子のピアノの先生も言ってらっしゃった、違う曲を練習することによってこの曲が飛躍的に上手くなると。いや、実際そうであった。

医学的にも証明されているらしい。人間の脳、能力って面白いな〜。

演劇を学ぶことによって、ドラマにも活かされるし、本業のお笑いにも良い影響が及びそうだ。よーし、がんばろう!