国際的に評価された、濱口竜介監督の「ドライブ・マイ・カー」のことはもちろん知っている。
が、観たことはない。
昨日、ひょんなことから村上春樹の短編集「女のいない男たち」所収の「ドライヴ・マイ・カー」が下敷きであるのを知った。
そんなわけで今日はこの作品を読み返していた。
もう10年前の作品だが、古さは全く感じない。
理由は簡単で、村上春樹は風俗に依存しない作家だからだ。
もちろん時代の空気を誰よりも敏感に感じ取ってそれを言語化するけれど、彼の柔らかい感性が、風俗を超越してしまうからだ。
長編小説とは違って、短編小説の時はミニマリズムに徹する。
このあたりの落差というか、長編小説のSF的な華麗な構造を支えているのが、地味な彼のミニマリズムだ。
読者はその微妙なバランスの上で陶酔する。
「なぜ連絡してくれなかったの」と16年後に出会った美しい女性が言う。
「僕には君があまりに美しすぎたんだ」
こんなきめ台詞にヤッタ~と拍手喝采したくなるのが2番目の「イエスタデイ」。
この短編集の中ではイチバン好きな作品だ。
ホントはもっと語りたいけど、11時50分から書き始めたので止める。
明日は8時に起きて大谷君を観ないといけないからだ。
時計を見たら8時間も寝られない。
地球の上ではボクは10時間寝ないと生きていけないので、お休みなさいだ。
こんな時の音楽の選択に困る。
後年、ゾンビーズの評価はうなぎ上りになり、手を変え品を変え、どれだけのCDが発売されいるのか、分からない。
イチバン好きなのは Tell Her No だが日本でも大ヒットした「2人のシーズン」にしよう。
最後の作品で、ボクのカラオケの持ち歌だ(笑)。
ドライヴ・マイ・カー