歴史に学ぶ。
スポーツ自転車の新年度の始まりはアメリカと同じ9月です。
だから、当店のサマーセールはスポーツ自転車の在庫調整クリアランスセールが主役となります。
又、6月は来年度モデルの情報戦の季節でもあります。
業界用語で「ジャブの打ち始め」とも言います。
メーカー間の熱き戦いが始まります。
来年度の先行投入モデルが発表されるのも6月です。
春に売り切ってしまったモデルが対象になります。
スポーツ自転車が輸入車となった今、先行モデルの価格は来年度の価格相場にもなります。
価格が上がるのか?下がるのか?
円相場だけではなく今年度の販売傾向も価格に表れます。
売れていればメーカーは強気になり価格は上がる。
苦戦すれば価格は下がる・・・・。
経済の傾向や自転車業界の状況が実感できる「時」でもあります。
毎年、毎年、毎年・・・・この繰り返しです。
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当店はそこいらの自転車屋です。
分母を小さく、店舗にお金をかけず低経費経営。
儲かる(利益率の高い)二流品、三流品よりも・・・・
利益率の低いメーカー品やBAA品を主力商品とし、出来る限り安く販売!
地域の安全の為に良い自転車だけを・・・・・という事です。
自転車業界、景気が良く絶好調の時でも・・・・
「こんな好景気いつまでも続かないから拡大はしないよ。」
「店を縮小する時は大きくする時よりも難しく大変だからね。」
不調の時でも・・・
「大丈夫、大丈夫、夜明けのない夜はない!いつか必ず良き時が来るさ」
安全運転マイペースです。
当店に限らず町の駐在所(第二交番)と呼ばれる家族経営の自転車屋(パパママストアー)は皆、こんな感じです。
それが、経済の嵐の中を生き抜くコツだという事を知っているからでしょう。
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私に自慢できる事はあまりありませんが、これだけは「俺に聞いてくれ!」という事があります。
自転車業界の60年代以降の歴史です。
黄金時代、戦国時代、一進一退と我が業界は進化を続けました。
「ヒントは歴史にあり・・・・・。」
いつも、心がけております。
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我が業界、今の時代を名付けるなら「震災後・・・・・」だと思います。
リーマンショックから始まった戦後3度目の大自転車ブームは東日本大震災の年にピークを迎え今に至っています。
世界規模で見るならば・・・・
60、70年代はヨーロッパの時代(スポルティーフ、ランドナー、デイアゴナール、ロードレーサー)
80年代はマウンテンバイク、トライアスロン、BMXの登場でアメリカの時代。
ちなみに部品メーカー島野(シマノ)が急成長し世界を制した時でもありました。
生産大国は我が日本!でした。自転車工場が集中する大阪堺市が「世界の堺(セカイのサカイ)」とも呼ばれていました。
日本のクロモリ(高級鉄)自転車が世界中を走る日本製の黄金時代でした。
90年代、生産大国が日本から台湾、中国へ・・・・・・
日本のバブル景気崩壊後、自転車ブランド主義時代が到来します。
特にレース界等で大活躍したアメリカンブランドが黄金時代に入ります。
そして、今・・・・・・
世界はアジアの時代になりました。
部品メーカーシマノが賢かったのはあえて完成車部門に進出せず黒子(黒衣?)に徹した事でしょう。
世界中の完成車がシマノの部品基準になりました。
完成車は下請け工場だと思っていた台湾のGIANT、MERIDAが世界1位、2位の大メーカーになり・・・
イメージよりも誠実な品質のブランドとして世界を制しました。
世界中の自転車業界がシマノ、GIANT、MERIDAの手の平の上で転がされているという事です。
日本国内では知名度が薄かったMERIDAでしたが世界の流れを汲み震災後、急成長しています。
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6月のジャブ打ちから7月、8月はストレートパンチ!が繰り出され端境期へと向かいます。
人気商品!クリアランスセール品!在庫が徐々に少なくなってきています。
今月末からボーナスの影響もあり、一気に自転車が売れ始めます。
お早く!
P、S、
ボーナスシーズン!電動自転車の相談が増えてきました。
今、店頭にはためく旗はヤマハPASです。
先日、文字の間違いに気がつきました。
「ヤマハPAS 軽いがたくちん」
たくちん・・・・・??
らくちんの間違えじゃないのか?
ヤマハのセールスマンにもお知らせしました。
「旗の文字が『たくちん』になってるぞ!」
「たくちんってどう言う意味だ??」
(ちなみにヤマハのセールスは職業を間違えたのではないと思うくらいの長身ハンサム君です。)
「たくちん」の旗はしばらく当店の店頭にはためいておりますので、ぜひ見に来てください。
大きな勘違いにも気がつきますよ・・・・。
私と同じく多くの人が「たくちん」と読むのです。
おもしろいなぁ。