懐良親王の菩提寺である八代市の悟真寺。

 

 

「ロウバイの花は咲いているか」と様子を見に来た。

咲いていた。

 

勅使坂を上って悟真寺に来てみれば、寺内に植樹されているのがサザンカとロウバイなのだから、他の場所とは異なり、どちらかといえば花盛りと言ってもいいくらい。

 

 

「あ、白いサザンカ」

と近寄ると、不審者が近づいたときに鳴る防犯アラームが作動した。

 

ちょっと驚いたけれど、これまで悟真寺には何度も来たことがあって、坊守さんとも挨拶を交わしたことがあり、特にどうということなく、そのまま白いサザンカに近づく。

 

 

八重というか、千恵というか、白い花びらが幾重にも重なっている。

 

おう、これはなかなかに品がよくて美しい。

 

 

アラームは鳴り止まないけれど、無視して、そのままロウバイを観に行くと、社務所というか、居住家屋からは台所の洗い物の水道の出る音が聞こえたりして、家の中にいる人もアラームを知っているのだろうけど、特に何のアクションも起こさない。

 

ま、仮に出てきたとしたら

「あ、どうもお邪魔してます」

「あ、どうも・・・」

と挨拶を交わすだろうが・・・。

 

 

ロウバイは蕾がいっぱいあって、そのうちのいくつかが花をほころばせている。これからしばらくの間、咲き続けるのだろう。咲き始めのロウバイの花が新鮮であり、清々しい。

 

 

そしてロウバイの奥に赤いサザンカの花も咲いている。(続く)