2日の乗初(のりぞめ)にて緑川を遡り、津留橋を渡った簡易郵便局まで行った。
白いサザンカを見るために・・・。
元日、近所の神社に初詣に行ったとき、赤いサザンカを見た。赤いサザンカというのがおかしいというか、ま、大体においてサザンカは赤い花が咲く。ただ単にサザンカといえば、赤い花を思い浮かべるだろう。
そんな戯れ言というか、御託を並べているくらいに何にも無い、穏やかな正月を迎えているということであり、どうもこれこそが幸せというものなのかもしれない。
健康面においては「あ、ちょっと喉がイガイガする。風邪気味かな?」、或いは、「前日に食べ過ぎ、飲み過ぎて、どうも朝は胃がもたれているかな?」、もしくは「頭がボンヤリして、どうも冴えないな」だとか、そんなのは日常的、普通のことにして、「だからどうだ」というほどのことではない。
あ、そうそう近所の初詣である。
始めに龍神社。
誰一人として人が居ない。
清潔に掃き清められている境内。
この質素というか、貧素とうか、みすぼらしいくらいの佇まいが、むしろ好ましい。
身近にして親しみを感じる。
散歩がてら、その次に十五社神社に向かうと、赤いサザンカだった。
寒々とした色合いの風景に濃い緑葉と赤いサザンカ。
総天然色映画ではなく、パートカラーのような艶やかな色合いである。
お賽銭を入れ参拝して帰ろうとする、社の中から「上がれ、上がれ・・・」と声がかかる。
顔を上げてその声の主を見ると、神主さんの格好(水色の袴と白い袷)をしたよく知る人である。今は区長にして、神主。かつては旧町ゴルフ協会会長にして、がねさんが副会長だった間柄。
「あ~、ならば・・・」
と靴を脱ぎ社に上がり、参拝の頭を下げると、弊紙をカシャカシャと音を立てながらお祓いをしてくれる。
その横を見れば、御神酒を振る舞う人が2人並んでいてにっこり微笑む。誘われるようにして御神酒をいただけば、すかさずその脇からスルメの切れ端を手渡される。この頃は、歯が弱ってしまったのでとんとスルメを口にしないようになっているけど、「ま、いいか」と口に放り込む。
甘噛みを続けながら、竜灯公園グランドへと向かうのだった。