小田原の北条氏を滅ぼし、天下統一の総仕上げとして奥州北端の九戸城を囲んだ秀吉軍。その兵力はなんと15万。わずか3千の城兵を相手に何故かほどの大軍を擁するのか。その真意に気づいた城主九戸政実は、秀吉軍の謀略を逆手に取り罠をしかける。あとは雪深い冬を待つのみ――。跳梁する間者、飛び交う密書、疑心暗鬼、そして裏切り。戦国最後にして最大の謀略「奥州仕置き」を描く歴史長編。

 

この本を読むのは2度目である。

舞台は南部。九戸一族の九戸城。九州人にとって地理不案内ゆえに実感に乏しいのは否めない。グーグル・マップをパソコンの画面に表示して、九戸、三戸、久慈などの位置を確認する。

 

秀吉による奥州仕置きの実態がどのようなものであったか。

 

 

いつの日か、というか近いうちに九戸城跡を訪ねてみたいものだ。だけど、本を読んで聖地巡礼というのか、行きたいところが増えるばかりで、一向に実現できるように進んではいない。少なくとも強い思いが募っていくのは津軽と南部。

 

朝ドラ再放送で「あまちゃん」が始まったこともあり、なにかと東北への熱が醸成されていく。

 

P.S.

幻冬舎時代小説文庫 安部龍太郎『家康』(八)明国征服計画をほぼ同時に読み終えた。その第四章が奥州仕置。徳川家康、すなわち秀吉軍側から見た九戸政実がとり上げられている。同じ作家による小説であるから、同じように九戸政実の見事としか言いようのない生き様が描かれている。