巨悪・白子屋菊右衛門は倒したが、いまだ残党に狙われる梅安。彦次郎と小杉十五郎は、鍼医師として人助けに励む彼を陰で支えていた。しかし復讐者たちは、意表をついた方法で梅安に襲いかかってきた。なじみの料理店「井筒」のおもんとの愛もじっくり描かれる、仕掛人・藤枝梅安シリーズ、円熟の長編。

 
 

シリーズの(一)から()まで一気に読み終えた。

 

読み始めると、先を読みたくてしかたがなくなる。鬼の平蔵も雲霧も超えて、今は梅安の虜である。そして梅安シリーズもまた次の(七)にてオシマイなのだ。

 

 

思えば、映画『藤枝梅安』の封切りを映画館で視聴し、それから原作本を読み始めたのだけど、見事なストーリー展開に夢中になる。池波正太郎の描き出す時空に足を踏み入れたが最後、もはや逃れることはできない。