池波正太郎『梅安最合傘 仕掛人・藤枝梅安(三)』
行きつけの料亭「井筒」で梅安は、十年前、自分の命を救ってくれた浪人を見かけた。梅安に頼まれて後をつけた彦次郎は浪人が悪辣な辻斬りであることを知る。命の恩人の正体に苦悩する梅安だが、度重なる悪行に殺しの覚悟を決める。壮絶な死闘と人情の機微を余すところなく描き出す、梅安シリーズ第三弾。
池波正太郎『梅安針供養 仕掛人・藤枝梅安(四)』
闇討ちにあって瀕死の重傷を負った若侍を助けた梅安。若侍は、命こそ取り留めたが記憶を失っていた。そんな時依頼された仕掛けは、二度と請け負いたくない女殺し。だが若侍と仕掛けの間には、深い関りがあるようだった。仕掛人の抱える闇と凄み、その中で息づく人間味を描き出す、梅安シリーズ初の長編。
池波正太郎『梅安乱れ雲 仕掛人・藤枝梅安(五)』
仕掛けはさせないという約束で大阪の大元締・白子屋菊右衛門に預けられた剣客・小杉十五郎。しかし白子屋は小杉十五郎に仕掛けを頼み、梅安と対立する。白子屋は梅安を恨み、手下に殺すことを命じた。覚悟を決めた梅安は彦次郎、十五郎らと捨て身で立ち向かう。暗黒世界の非情と男の友情を描く傑作長編。