池波正太郎 新装版『殺しの四人 仕掛人・藤枝梅安(一)』

目次

おんなごろし

殺しの四人

秋風二人旅

後は知らない

梅安晦日蕎麦

 

 

品川台町に住む鍼医師・藤枝梅安。表の顔は名医だが、その実、金次第で「世の中に生かしておいては、ためにならぬやつ」を闇から闇へ葬る仕掛人であった。冷酷な仕掛人でありながらも、人間味溢れる梅安と相棒の直次郎の活躍を痛快に描く。「鬼平犯科帳」「剣客商売」と並び称される傑作シリーズ第一弾。

 

 

池波正太郎生誕100年企画映画『仕掛人・藤枝梅安』をTOHOシネマズにて映画を観たばかりのタイミングで原作本を読み始めた。

まさしく映画の原作本であった。

 

小説それぞれの短編が上手につなぎ合わされており、一本筋の通った脚本が見事である。仕掛人というのはまさしく「殺し」の場面がメインであるから、気持ち的に近づきたくないという気持ちが先立って、読むのを控えていた。しかしながら『鬼平犯科帳』『雲霧仁左衛門』を読み終えたところで、『火掛人・藤枝梅安』にも手を出したことになる。実際に読んでみると、すんなりと物語に入り込んでしまい、もはややめられない。

 

困った。

 

 

池波正太郎 新装版『梅安蟻地獄 仕掛人・藤枝梅安(二)』

目次

春雪

仕掛針

梅安蟻地獄

梅安初時雨

闇の大川橋

 

医師・宗伯と間違われ闇討ちを受けた梅安が、翌日依頼された仕掛けは、宗伯と因縁の深い蝋燭問屋・伊豆屋長兵衛であった。宗伯と長兵衛の関係を調べるうち、二人の許されぬ悪事を知った梅安は、地獄送りの殺し針を研ぎ始める――。表題作「梅安蟻地獄」のほか三篇を収録した仕掛人・藤枝梅安シリーズ第二弾。

 

そうして第二弾を読む。

ホントにもうやめられない。

次から次へと読み進めたくなる。(続く)