5/22(日)桃の木山の家にて目覚める。
午前4時。
真っ暗。
ほとんどの人が目覚め、ヘッドライトを点灯してごそごそ動き始める。
洗面やトイレ。女性陣は朝の化粧。
これらが沈黙の、そして暗闇の中で行われる。
5時前になって煙草を喫うため外に出る。喫煙者にとって桃の木小屋のありがたいところは、玄関脇に灰皿代わりの缶が置いてあること。
登山者にもかならず喫煙者がいる。それぞれが喫煙者であるがゆえに肩身の狭い思いをしている。
「空気の澄んだ山に来てまでなぜに煙草を喫うのか」
という人がいる。
けれど、ある喫煙者が言う。
「澄んだ空気の山の中で喫う煙草の味は格別にうまい。」
これはもう折り合えるはずがない。
入れ替わり立ち替わりに現れる喫煙者と言葉を交わしていると、朝食の時刻が迫る。屋根裏のような部屋に戻り、ザックの中を整理して出発準備を整える。
さて食事の順番待ちをして廊下に並ぼうとして、一旦食堂まで下りるとすでに行列ができていた。列の最後尾につけると、そこは一回りした屋根裏部屋への通路のところだった。
それから待つこと30分。
卵かけご飯とみそ汁の朝食だったが、空腹だったからかもしれないけれど、やたらとうまかった。
いつもは朝食を抜くのだが、登山のときだけは別。
食事を終えると、トイレを済ませて出発。
その前に準備体操。
ところが準備体操をしないでただ見下ろしている若い女性がいる。“うき山の会”とは別に福岡から参加した3人のうちの一人である。誰とも交わろうとせず、言葉を交わさず、冷たい目で見くだすかのような視線。ま、いろんな人がいるだろうけど、感じが悪い。(続く)