大河ドラマ「鎌倉殿の13人」主人公北条四郎義時。
『炎環』は永井路子の直木賞受賞作。蔦屋書店に平積みされているのを見て、手にした。永井路子をこれまで読んでいないからである。
炎環
目次
悪禅師
黒雪賦
いもうと
覇樹
裏表紙
京の権力を前に圧迫され続けてきた東国に、ひとつの灯がともった。源頼朝の挙兵に始まるそれは、またたくうちに、関東の野をおおった。鎌倉幕府の成立、武士の台頭――その裏には彼らの死に物狂いの情熱と野望が激しく燃えさかっていた。鎌倉武士の生きざまを見事に浮き彫りにした傑作歴史小説。直木賞受賞作。
あっけないくらい、あっという間に読み終えた。
名作歴史小説。
感に堪えない。
平安時代まで、天皇を中心とする国家が長く続いた後、平家の盛衰を経て、源氏による鎌倉幕府の成立。
なぜ武家による統治がなされるようになったのか。これについては歴史家が解説を試みている。ぐいぐい引き込まれるままに永井路子『炎環』を読めば、あっという間にその謎が解ける。
それほどの筆力である。自分如きが、ああだ、こうだと言葉を連ねる必要はない。
これまで永井路子を読まなかったことを不覚に思う。遅まきながら、これから永井路子の他の作品も読むことにしよう。まずは『北条政子』から・・・。


