倭国を脱出し、犠牲を払いながらも中国の陳国に到着した厩戸御子一行。だが、その異能を見抜いた道鏡指導者・九叔道士によって厩戸は拉致されてしまう。そして、教団内で彼は、少年・楊広と出会った・・・・・・。一方、虎杖と柚蔓、そして倍達多ら仏教僧たちは、道教教団と全面激突へ。果たして一行は、ナーランダーへ辿り着けるのか。

 

 

以上は、荒山徹『神を統べる者』(二)覚醒ニルヴァーナ篇、文庫本の裏表紙。

 

 

そして同(三)上宮聖徳法王誕生篇。

 

急進的仏教教団に攫われた厩戸御子。ブッダに覚醒した彼の強大な霊力を使い、教団はタームラリプリティへ侵略を開始する。虎杖(いたどり)と柚蔓(ゆづる)は、御子救出へ向かうが・・・・・・。一方、倭国では帝が崩御し、厩戸の父が天皇に即位。仏教導入をめぐる蘇我馬子と物部守屋の力関係にも変化が――。はたして厩戸の運命は!?古代歴史伝奇巨編完結。

 

 

先を読みたくなり、やめられなくなってオシマイまで一気読みしてしまった。読み飛ばしてしまった感は否めないが、仏教の教えとは何か。神道と仏教の融合はできるのか。なぜに厩戸は仏教を倭に持ち込むのか。

 

この小説は様々な謎に応えてくれる。のみならず冒険活劇でもある。物語そのものは荒唐無稽だが、小説という形を借りて様々な謎・課題への果敢なチャレンジが痛快。

 

ああ、面白かった。

 

P.S.

著者を荒川徹としていたことに気づいた。大変失礼ししました。

正しくは、荒山徹です。

申し訳ありませんでした。