12/21(土)鞍岳(くらだけ)パノラマコースを歩き始めると、アップダウンしながら3つの峰を越える。
そうして鞍岳の山腹に至る。
少し前、1週間くらい扁桃腺が腫れた状態が続いた。その後はひたすら安静に努めた。その反動として、心肺機能や筋力が衰えた。軽く歩いただけでも息が上がる。
「はぁはぁ」
言いながらスローペースで歩く。
歩き始めの30分がきついのであるから、ここは辛抱だと樹林帯を黙々と歩く。ずっと登りが続くのではなく、アップの次はダウンがあるので、比較的楽に歩くことができるのが、助かる。
鞍岳(雄岳)、女岳、ツームシ山の分岐点に至りそこから直登すると、ほどなくして鞍岳山頂。
山頂には女性登山者が一人いた。鍋に湯を沸かし、カップ麺をすすっている。
女性が
「普賢岳が見えますよ」
と声をかけてきた。
女性の指さす方向を見ると、日本画のように普賢岳が浮かんで見える。
「手前にあるのが宇土半島」
などと、“がね”が女性の言葉の後を継ぐと、これに対しては無言である。
後で気づいたのであるが、それは宇土半島ではなく、一の岳(金峰山)、二の岳、三の岳。
そして普賢岳との間に有明海が横たわっている。
幽玄の景色に出会えた。(続く)





