7/7(土)午前2時頃、アラームが鳴って目が覚めた。宇城市から大雨による土砂災害に警戒するように注意を呼びかけるものである。アラームが続けて2回なった時点でスマホをマナーモードにした。そのとき、確かに屋根、窓、地面を叩きつけるような雨だった。

 

TVのスイッチを入れNHK総合放送を見た。西日本の広範囲に大雨特別警報が発令されており、場所によっては1、2ヶ月の降雨量を1日で記録するという異常な数値を示したそうである。そして翌日以降になって、各地で甚大な被害を被ったことが明らかになる。

 

TVの次にパソコンを開いて気象庁のページを見た。居住地域の設定がしてある。叩きつける雨のとき、宇城地域は赤色の上、薄紫色だった。しかしながら明け方くらいには雨がやむだろう。そのことを確認して、再び眠りについた。

 

朝、目覚めるともう雨は止んでいた。TVでは「危険ですから絶対に河川に近づかないようにしてください」と呼びかけていた。ごく一部のTV局を除くすべてのレポートが危険な河川に出かけて行って中継していたけれど、ご苦労ではあるが「マスコミこそが範を示さないでどうする」とツッコミたくなる。

 

 

その後はどんよりとした曇り空。昼前になって恒例により宇城シティーモールへ買い物に出かけた。そのとき宇城市小川町砂川の様子を見てみようと、いつものルートではなく、かつてコスモス街道と呼ばれた土堤の道を走ってみた。いつもであれば名前のとおり砂地に透き通るきれいな水があるのであるが、さすがにこの日は黄土色の水が河川敷を満たす箇所まで水位が上がっていた。

 

区長さんだろうか、地区の安全管理を担当する役職の方々だと思われる人が、河川の様子を点検している姿があった。消防署には一台の消防車もなく、管理職と連絡係りを残して全車両が出動していた。そして地区によっては消防団員もまた警戒に当たっていたのではないだろうか。

 

 

小川町河江小学校近くの公園に車を停めて写真を撮った。推測だけど、ピーク時からすれば砂川の水位は下がり始めていた。もう心配はなかろう。民家がある川の反対側の土堤に木槿の花が咲いていた。

 

 

砂川の土堤で思いがけず出会った木槿の花は、それまで激しく降る雨に打たれ続けていたのだろう。ようやく雨が上がり、どんよりとした曇り空の下、茎、葉、花びらに水滴を蓄えたまま佇んでいた。黙して語らず。あるがままの自然の一部としてそこにある。花の色は赤、薄桃、白があり、一重と八重があった。

 

 

さて、昼食をどこでとろうか。東陽町せせらぎの湯まで足を延ばしてみることにした。途中、立神峡に立ち寄る。足下の氷川は増水して、黄土色に濁った濁流である。石がごろごろしている河川敷は水没していた。絶壁の途中からこれまで見たことのない水が滝のように流れ落ちていた。少し前までの降雨量が半端なかったことをうかがわせる。氷川の上流、泉町に氷川ダムがあって、そこで大量の雨水を食い止めているはず。様子を見ながら適宜放流するのであろう。氷川の水は管理下にあるから心配いらない。

 

東陽町せせらぎの湯で昼食の天ぷらそばを食べた。その食堂でめったなことで顔を合わせることのない人とバッタリ鉢合わせした。せせらぎの湯はいつもと変わらず客が多かった。

 

 

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