俵山のススキ。

芒(すすき)について歳時記より。

野原至るところに生える。その穂を尾花ともいい、秋の七草の一つである。薄。糸芒。一叢芒(ひとむらすすき)。花芒。芒野。芒原。鬼芒。ますほの芒。一本芒(ひともとすすき)。穂芒。芒散る。尾花散る。

 

 

10/1(日)南阿蘇といえば、芒である。芒の穂が陽の光を浴びて光り輝くときの美しさに目を見張る。西原村萌えの里から2つのトンネルを抜けて南阿蘇への行き帰りに、芒の原を眺めるのが楽しみになっている。そして早くもその季節になった。

 

熊本地震により西原村の大橋は工事中であり、現在は旧道を利用して無理矢理に造った感が否めない現在の道路から俵山峠登山口へはひょいと右折する。旧道に入ると「ああ、柔らかい芒の穂が出たな」と思うけれども、天気に恵まれず、なんとなく地味な感じがする。暑くもなく寒くもなく、寂しさやもの悲しさを感じさせるというほどでもない。

 

 

俵山峠登山口からながめる芒は、一面芒の原というのではなく、他の低木や草花と共存している。まだ草花を楽しむことができるのがむしろ有り難い。最初の急坂を登りきったところから一面の芒原になる。

 

登山道の安全を確保するために人為的に芒を刈り取ってある。登山道の所々に熊本地震による亀裂が走っており、小さな陥没箇所があって、穴に気づかず足を踏み入れると足を挫いてしまう恐れがある。風になびく芒の原を歩けば、どれほど鈍感な者とて秋を感じる。(続く)

 

 

光りなき穂芒そよと揺れもせず/がね

 

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